
スマホ・iPhoneの寿命・買替時期をショップ店員が解説
「スマホって何年くらいが寿命なの?」「最近動作が遅くなってきたような気がする」「電源が勝手に切れてしまうことがある」と感じてはいないでしょうか。
日々ショップ店員として勤務していると、1日に何回もこのような相談を受けます。
1年間の間に10機種以上新商品が発表されるスマホですが、最近は目新しい変化があまり感じられないようになってきてしまいました。
だからこそ、LINEやネット検索しかしないというライトな使い方をしている方は、正直買い替えが必要か悩んでしまいますよね。
そこで今回は、「スマホの寿命はおおよそ何年くらいなのか」。
そして、スマホを長く使うコツと、「〇〇な症状が出たら買い替え」という目安を解説してきます。ぜひ最後までチェックしてみてください。
スマホ寿命の目安ってどれくらい?
スマホ寿命は、一般的に3~4年程度が目安とされています。ただし、人それぞれ使い方も違うので、2年で寿命という方もいますし、5年以上同じスマホを使い続けている方もいます。
そのため、一概に何年とは言えないですし、決まっていないというのが結論です。
参考のため、内閣府の消費者動向調査を確認すると、2021年3月時点、耐久消費財の買い替えは4.3年となっていました。
出典:内閣府
また、スマホ寿命は「スマホ本体の寿命」と「バッテリーの寿命」2つがあります。
スマホの寿命
スマホには人間の脳のようなOSが搭載されています。
iPhoneの場合は約5年。Androidの場合は約3年程度がOSの更新できる期限です。
OSが更新できないと、セキュリティに欠陥が出てしまったり、LINEなどのアプリが正常に使えなくなってしまいます。
スマホを使っていてアプリが使えなくてもいいという方はいないと思うので、OSの更新が出来ないことは、スマホの寿命と考えて良さそうです。
バッテリーの寿命
次に、バッテリーの寿命もあります。人それぞれスマホの使い方には差があるため一概には言えませんが、購入後2年を経過すると段々とバッテリーの劣化を感じるようになってくるでしょう。
iPhoneの場合は、設定→バッテリー→バッテリーの状態の順に進み、最大容量の項目で確認できます。
出典:Apple
Appleでは、iPhoneの端末保証に入っていて、バッテリーの最大容量が80%を切っている場合は、無償で交換をしています。
そのため、iPhoneの場合は、最大容量が80%を切っていれば劣化していると考えていいでしょう。
AppleCare+ にご加入で、お使いの製品のバッテリー蓄電容量が本来の 80% 未満に低下している場合は、無償でバッテリーを交換できます。
出典:Apple
Androidの場合は、機種によって確認できる・できない機種があります。一部の機種は設定からバッテリーの状態が確認きでるようになっており、Androidもバッテリーの容量が80%を切っていると劣化しているという考えのようです。
【バッテリー容量が確認できるAndroid】
- Samsung(Galaxy)
- SHARP(AQUOS)
- SONY(Xperia)
- 富士通(arrows)
ギャラクシーの場合、設定→端末情報→バッテリー状態→バッテリー性能から確認できました。
スマホの寿命を縮める使い方
スマホを使う上で、寿命を縮めてしまう代表的な使い方を紹介します。
意図せずしてしまっていることがあるかも知れないので、当てはまっていたら注意しましょう。
お風呂で使う
前提として、スマホは精密機器です。
近年、ほとんどの機種が防水に対応していますが、お湯に落としても大丈夫という実験はされていません。
防水には等級がありますが、全て真水の常温水で実験されているので、お湯はもちろん海水などもNGです。
また、お風呂の湿気で基盤が腐食してしまうということもありますので、注意しましょう。
出典:ソフトバンク
スマホをよく落とす
スマホを落下させてしまうと、ディスプレイが割れる他にも、中の基盤に衝撃を与えることになります。
電源が入らないなど不具合が出やすくなるので、落とさないように気をつけましょう。
充電しながら使っている
充電しながらスマホを使用すると、スマホに負荷がかかり、熱をもつようになります。
熱を持つと、バッテリーが劣化する原因になるので、なるべく充電しながら使うことはやめましょう。
急激な温度差
先ほど熱を持つとバッテリーが劣化するとお伝えしましたが、急激な温度差も同じようなことが言えます。
急激に暑い・寒い場所に行くとスマホに負荷がかかるので、寿命を縮めることになります。
スマホの寿命を伸ばすには?
なるべくなら、お気に入りのスマホを長く使いたいですよね。
では、スマホの寿命を少しでも伸ばすのにはどうしたらいいのかを解説していきます。
充電しながらスマホを使わない
充電しながらスマホを使うと、熱を持ちます。
ついやってしまうのですが、発熱がバッテリーに負荷をかけるので、劣化しやすくなる行為です。
また、0%になってから充電したり、100%になったのに充電器に刺しっぱなしだったりするのもバッテリーに負荷がかかるので、注意しましょう。
15%以下になったら充電し、80%位溜まったら充電をやめるというのが、バッテリーにとって優しい使い方と言えます。
高温・低温の環境で使わない
急激な温度差もスマホに負荷がかかります。特に、高い温度から低い温度に変化する場合は、内部で結露が発生し、水濡れの原因になってしまうので、注意しましょう。
充電器は純正品を使う
純正ではない充電器を使うことも、スマホに負荷をかけます。
純正品は動作確認されているので安心して使えますが、安価なものは過度に電気を流してしまう可能性があるので、おすすめできません。
また、iPhoneはAppleが認めた充電器ではない場合「このアクセサリは使用できません」と表示され、そもそも充電ができないようになっています。
不要なアプリは削除する
普段使用していないアプリをそのままにしておくと、内部の容量を圧迫するので、極力削除するようにしましょう。
バックグラウンドで動作していると、少なからずスマホに負荷をかけることになります。
5年以上同じスマホを使うデメリット
「電話とメールができれば十分」と同じスマホを5年以上長く使う方も中にはいます。
しかし、スマホを5年以上長く使うことにはデメリットがあり、突然トラブルに会う可能性があることを知っておきましょう。
セキュリティが弱い
先ほど、セキュリティのアップデート(更新)は3年程度しかできないとお伝えしました。
セキュリティの更新ができないということは、ウィルスに感染する可能性が高まるということです。
ご自身の情報を守るために、買い替えを検討するのも良いのではないでしょうか。
サポートが終了している
iPhoneの場合は発売後5年、Androidの場合は機種によりますが、おおよそ4年程度でサポートが終了します。
サポートが終了してしまうと、「アプリが使えない」「正常に動作しない」場合でも、改善ができません。
急にトラブルが出て、データがなくなる危険がある
「電源が勝手に切れて、立ち上がらない」「電源は入っているのに、ディスプレイがうつらない」など昨日は大丈夫だったのに・・。とショップに来店される方が結構いらっしゃいます。
長期間スマホを使用している方に多くみられる症状ですので、買い替えをおすすめするのですが、”スマホは正常に動作しないとデータを復元することはほぼ不可能”です。
ご自身でデータのバックアップをとっていない方は、電話帳や写真を始め、アプリも全て1からのスタートになるリスクがあることを覚えておきましょう。
こんな症状が出たら、早急に修理か買い替え
こんな症状が出たら、危ないというものは以下の4つです。この4つの症状が出てしまった場合は、修理や買い替えを検討しましょう。
充電できない
充電を3時間以上しているのに、満充電にならない。充電器にさしているのに、バッテリー容量が減ってしまう。という場合はバッテリーや充電回路が故障している可能性があります。
もちろん、充電器が悪いという場合もありますが、買い替えの検討をしたほうがいいでしょう。
勝手に電源が切れる
何もしていないのに勝手に電源が切れる場合も要注意です。
PayPayなどQRコード決済の残高が引き継げなかったら・・?LINEの移行できずに連絡がとれなくなったら・・?
大変な事態になるのは、容易に想像できますね。
アプリ、OSの更新不可
OSの更新ができず、アプリが使用できない。
これはスマホの80%以上使えていないといっても過言ではないでしょう。
スマホはアプリが使えるから便利なのをお忘れでしょうか・・。
動作が遅い
いつも使っているアプリを押してもなかなか開かない。ホーム画面に戻るのに時間がかかり過ぎるという場合も注意が必要です。
スマホの容量を圧迫していたり、電源が入らなくなる前の症状だったりするので、買い替えや修理を検討しましょう。
スマホが寿命かな?と思ったらやるべきこと
上記で解説した「危ない症状」が出ている場合は、やるべきことが3つあります。
バックアップ
まず、データのバックアップをしましょう。何度も言いますが、スマホが正常に動かないとデータの移行ができません。
大事な電話帳や写真が消える前に、バックアップをとることを強くおすすめします。
保証内容の確認
ご自身が入っているスマホの保証を確認しましょう。
そもそもスマホの保証に入っているのかいないのか。
保証内容はどのようなモノなのかを確認し、修理するのか買い替えをするのかの判断をします。
次の機種の検討
修理ではなく、買い替えをする場合は、次の機種を何にするのかを探してみるといいです。
特に、ご自身がスマホでどうしても使いたい機能がある場合は次の機種に対応しているかどうか、機能をよく調べておきましょう。
まとめ:スマホ・iPhoneの寿命は4年未満
ここまで、スマホの寿命は何年くらいなのか。少しでも寿命を伸ばす方法と、寿命を短くしてしまうNGな使い方を解説してきました。
やはり、スマホを「安全に快適に使いたいのであれば、3年程度が目安」です。
長くスマホを使いたいのであれば、
- 充電しながらスマホを使わない
- 高温・低温の環境で使わない
- 充電器は純正品を使う
- 不要なアプリは削除する
ということに気をつけて使ってみてください。
また、このような症状が出ている場合は早急に修理か買い替えを検討しましょう。
- 充電できない
- 勝手に電源が切れる
- アプリ、OSの更新不可
- 動作が遅い
最悪の場合、電源が付かず操作ができなくなり、データが全て消えてしまいます。
少しでも調子が悪いなと思ったら、データのバックアップを取ることを忘れない様にしましょう。
突然の故障でデータが消えてしまい、途方に暮れた方を何人も見てきています・・。
「最近スマホの調子が悪い」「勝手に電源が落ちることがある」とお悩みの方は、ぜひ今回の内容を参考に修理や買い替えを判断してみてはいかがでしょうか。
症状が出ている場合は、早めに修理の相談や、次の機種の検討をしておくことをおすすめします。