
BROMPTONのフレームにすっきり収納できる輪行袋「ALWAYS-JP」レビュー
折りたたみ自転車「BROMPTON」といえば、やはり洗練されたまとまりの良い折りたたみ機構が魅力。それを生かして輪行や車載をしてこそ、他の自転車とは違う強み、機動力が引き出されます。
さて、BROMPTONの生まれ故郷であるイギリスとは違い、日本で電車輪行をするには自転車を覆う「輪行袋」というアイテムが必須です。
私はこれまで「かるが~る」という定番の輪行袋を使ってきましたが、これは丈夫で担ぎやすいとても良くできた輪行袋です。通勤や旅でバリバリ輪行する人にはこれがベストでしょう。
その一方で、輪行袋を使わない時の収納サイズがちょっと大きいのが難点。サドルの下に輪行袋の袋をつけっぱなしにするのは不格好ですし、折りたたみのためにサドルを下げる時に一手間増えてしまうのもBROMPTONの長所をわずかにスポイルしてしまう気がします。
そんなわけで、とにかくスマートに装備できる真逆の性格の輪行袋も欲しくなり、BROMPTONやBirdy用にマニアックなパーツを色々出している加茂屋さんの「ALWAYS-JP」という輪行袋を買ってみました。
収納状態のALWAYS-JPはこんな感じ。まるで折りたたみ傘のような、普通の輪行袋とは明らかに違う独特の見た目をしています。
何のためにこんな形をしているのかというと、BROMPTONのメインフレームにちょうど収まるサイズになっています。確かにフレームは空洞ですしヒンジ部分から中にアクセスできますが、ここを収納スペースにしてしまうとは天才すぎる。
端を引っ張りやすいようになっているので出し入れは難しくありません。なお、通常折りたたむ際は開閉できる最低限のところまでしかクランプを回さない人が多いかと思いますが、ALWAYS-JPを出し入れするにはフレームの内側にボルトが飛び出ないぐらいまで緩める必要があります。裏を返せば、このおかげで意図せず輪行袋が飛び出してくることは少なく安心できますね。
フレームの中に収納するといえば、純正の車載工具「BROMPTON TOOLKIT」もそうですね。BROMPTON TOOLKITはヒンジの前側の短い部分、ALWAYS-JPは長い部分に入るので、この2つは同時に装備できます。手ぶらに見えてフレームの中に工具も輪行袋も隠されているという、芸術的なまでにスマートな運用ができますよ。
これだけコンパクトだと、輪行袋としてちゃんと使えるのかどうかも気になるところ。うちのBROMPTONはハンドルとサドルが純正パーツではなく本来よりも少し外側に出ているので、あまりギリギリの小さい袋だったら厳しいかな?と心配でしたが、問題なし。「かるが~る」よりは小さめですが、フルノーマル車しか入らないというほどタイトではありませんでした。
生地はかなり薄く、持ち手もない割り切った仕様です。なお、ショルダーストラップは別売りで用意されています。
車体の上から被せるタイプなので、そのままだと下側が空きます。鉄道会社の輪行ルールに従う場面では、下部のジッパーを閉じるために一度持ち上げるか横に倒す必要があります。
上側も少しだけ開くようになっていて、そこからサドルやフレームを持てます。
BROMPTONのフレームにすっきり収納できる輪行袋は他になく、見た目重視なら理想に近い輪行袋です。
持ちやすさや強度を考えると日常的に輪行を多用する人にはあまり適さないかと思いますが、たとえば車に積んで出かける時に「いざという時に駐車場所や近くの自転車屋まで輪行できるように、一応輪行袋も持っておきたい」といった場合など、邪魔にならない非常用輪行袋としてはかゆいところに手が届く製品です。
Source:加茂屋



