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34インチ曲面ウルトラワイドモニター「DELL U3419W」ファーストインプレッション

数日前の記事で書いた通り、DELLの34インチ曲面ウルトラワイドモニター「U3419W」を購入しました。なぜこの機種を選んだのかは、書くと長くなるので前回の記事へ。今回はサクッと開封~設置~感想のファーストインプレッションをお届けします。

余談
近々新しい机が届く予定なので、それに合わせてモニターもデカくしちゃえ!という購入動機だったのですが、今週、プライムデーとAppleの発表が同時にやってくるという異常事態もあって忙しめなんですよね。今使わないでどうするんだ、と思い直してプライムデー開幕の2時間前に急遽設置しました。そんなわけで、本来の予定とは違う机に一旦置いています。「この狭い机にウルトラワイドはないでしょw」って言わないでね。仮設なんです。作業環境が完成したらまたお見せします。

開封~設置


当たり前といえば当たり前ですが、新しいモニターが届いて最初に思ったことは「大きいやつ買いすぎた?」でした。ウルトラワイドですから横長な分、同じぐらいの対角線長の一般的なモニターよりは幅があります。後ろにあるロードバイクと比べてもなかなかの大きさです。

こんな巨大な箱を後で片付けないといけないと思うと開封の楽しみより面倒くささが上回りかけますが、この箱、見かけによらず処分しやすいのでご安心を。緩衝材は素手で細かく破いて捨てられる紙製のトレーと平らに展開できるダンボールがほとんどです。梱包材レビューブログではないので写真は撮っていませんが、とても助かる親切設計でした。


まずはケーブル類。HDMI(2本)、DisplayPort、USB Type-Cと一通りの接続ケーブルが揃っており、あとは電源ケーブルが1本。DELLのモニターは出荷時のキャリブレーションをちゃんとしていて、レポートが添付されています。


大きなモニターであることに加えて、曲面ですから「箱から出して一旦どこかに伏せて置く」ということは破損などのトラブルに繋がりかねません。手順を守って組み立てましょう。

モニター本体は最後まで箱から出さず、先に台座を組み立ててから本体に取り付けて持ち上げる、という流れを厳守すれば特に難しいことはありません。


やっぱり大きい。仮の設置場所ではギリギリのサイズでした。ディスプレイ部分の幅は約81.36cm。一般的な16:9の24インチモニターに換算するとだいたい1.5枚分ぐらいのサイズ感です。机の幅はせめて100cm、デスクトップPCを足元ではなく卓上に置く(って、「頭痛が痛い」みたいだな)なら120cmぐらいはあった方が良さそうです。

ファーストインプレッション


ノートPC(ThinkPad X1 Carbon)と接続して、さっそく実戦投入です。

USB Type-Cケーブルで接続して、DP Alt Modeによる映像出力に加え、音声出力、USBハブ機能、USB PDによる充電と一通りのことをケーブル1本で済ませるドック的な運用がしやすい今時のモニターなので、ノートPCとの組み合わせでこそ利便性が光ります。

3440×1440という解像度も、4Kディスプレイを搭載する機種も少なくない最近のモバイルノートPCなら無理なく出力できる範囲でしょう。ましてや、この価格帯のモニターを買う人が4K出力に耐えられないマシンを使っているとは考えにくいです。


私は元々23.8インチWQHDのモニターを使っていたので、サイズ的にも解像度的にもちょうど「横方向にだけ1.5倍になった」ぐらいの感覚です。2枚分までは行きませんが、首に負担をかけずに見渡せる範囲を考えると、これぐらいのサイズがあればウルトラワイド1枚で十分という人も多いのではないでしょうか。IPS方式で、表面は見やすいアンチグレアです。


端子配置を見ていくと、HDMIが2つにDisplayPort、DP Alt Modeと最大90WのUSB PDに対応したUSB Type-C端子。ハブ機能のためのUSB端子はダウンストリーム4口とアップストリーム2口。もちろん、USB Type-Cケーブル1本で映像も給電もUSBデータ通信も済ませる使い方ならアップストリームのところに別途USBケーブルを繋ぐ必要はありません。


USB端子のうち2口は左側面に配置されています。いちいちモニターの裏に手探りでアクセスする必要がないのは便利。ただ、背面にあるUSB端子の話に戻ると、なぜかUSBだけ縦向きの配置なので、コネクタ以上の横幅があるSDカードリーダーなどを裏につけっぱなしにできないのはちょっと不便かなと思いました。


上や横から写真を撮ると「曲がってるな~」と確かに分かるのですが、使用時の視点では意外と意識しないものです。正しくポジションを合わせて使えば「曲がっている感」は薄く、購入前に心配していた「写真の編集とかする時に歪んで見えそう」というのも心配無用でした。

「ちゃんとすれば変には見えないよ」とだけ説明すると「いや、曲がってないのを買えばいいでしょ」という話になってしまうわけで……メリットの話をしましょう。違和感なく見える高さ・角度に調整することは、同時に曲面の恩恵を受けられるスイートスポットを探す作業でもあります。

画面との距離を適度に取り、まっすぐ視界を覆うように仰角をつけると、画面の端から端まで目と画面の距離が(ほぼ)一定に近くなるおかげで「大きい画面のはずなのに視線移動が妙に楽だし、端の方も見やすい」という状態になり、不思議としっくり来ます。これはクセになりそうです。


(再生しているのはこの動画

21:9の動画でフルスクリーン再生を試してみました。大半を占める16:9の動画では左右に黒帯が入って大画面を活かしきれないというもどかしさをスマートフォンだけでなくPCでも味わうのか……というのはともかく、映画とか観たくなりますね。発色はさすがDELLのデジタルハイエンドシリーズで、あれこれ弄るまでもなくまともです。

U3419Wはスピーカーもモニター内蔵の物にしては立派。よくある「1Wスピーカーで通知音ぐらいは一応出せます」みたいなものではなく、9W+9Wのちゃんとしたスピーカーが付いています。音楽再生では低音の主張が強すぎるように感じましたが(小さめの音量だと特にバランスが悪い)、動画を観るにはちょうどいいです。

動画関連で言うと、少し残念だったのはPIP機能。サブの入力系統からの映像をモニター側の機能でオーバーレイ表示させる機能で、たとえばPCで作業しながらChromecastで動画再生(ウインドウの配置などに煩わされず、切り離された別環境を重ねて表示)といった使い方ができます。

ところが、U3419WのPIP機能はサブ側も21:9固定なのです。映画なら良いでしょうけど、アニメやドラマ、普通の動画を観るにはちょっと困ります。機器がそもそも21:9で出せない場合もあるでしょうし、ここは一般的な16:9にするか可変にしてほしかったところです。


USB端子の向きやPIP機能など細かな不満はあれど、ノートPCと組み合わせた運用のしやすさ、良好な発色、曲面ウルトラワイドならではの快適性には概ね満足しています。11万円強のお高いモニターを買ってしまったので元は取らなきゃ、ということでバリバリ使っていこうと思います。

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