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「α6400」を買いました:出戻りEマウントユーザーの雑感

突然ですが、ソニーのAPS-Cミラーレス一眼「α6400」を買いました。今回はちゃんとしたレビューというよりは、なぜ買ったのかなどをだらだら書き残そうと思います。

なぜ「α6400」を買ったのか

一言でまとめれば「小さいカメラが欲しかったから」です。端折りすぎなのでもう少しちゃんと説明します。

私のカメラ遍歴(あらすじ)

前提として私のカメラ遍歴を紹介しておくと、レンズ交換式のカメラを持ち始めたのは今から6年半前(2014年3月)。なぜ正確な時期を覚えているかというと「消費税が8%になる前に買わなきゃ」と思っていた記憶があるからです。

今振り返れば、ここでカメラに手を出してしまったせいでその後垂れ流すことになる金額を思うと、エントリー機の差額3%分の消費税を浮かせたところで何も賢くないどころかマイナスなんですけどね。


(これは2015年5月頃の写真、ということは1年でここまで沼に沈んでしまったんですね……これを撮っているマイクロフォーサーズ機も別にありましたし……)

最初に買ったのはソニーのAPS-C Eマウント機「NEX-3N」で、2020年現在のメインはLマウントの「LUMIX S1」。機種単位で書くとキリがないので、ざっくりまとめるとこんな感じ。

Eマウント(APS-C)→Eマウント(フルサイズ)→Eマウント(APS-C)→Xマウント→Lマウント

メインで使ってきたシステムは上記の通りで、これ以外にサブ機としてマイクロフォーサーズやFマウントもつまみ食い程度に手を出していました。

最新小型カメラへの期待と落胆

現在メインで使っているLUMIX S1にはあまり不満はありません。ちょっとAFがお粗末なのと重すぎ・大きすぎなのを除けばとても良いカメラです。ただ、どこでも気軽に持っていって振り回せるカメラではないので、軽快なサブ機が欲しくなってきました。


そんなことを考えていたら、幸か不幸か「LUMIX S5」と「α5(仮)」の噂が聞こえてきました。いいじゃないですか、フルサイズ小型ミラーレス。特にS5ならメインのS1とレンズを共用できますし、最近出た20-60mmという絶妙な焦点距離で軽くて写りの良いレンズを買い足せば相性が良さそうです(というか、S5のために作られたレンズなのでしょうね)。

良いタイミングで欲しい物が出てきそうだとしばらくアンテナを張っていたら、どちらも動画重視でバリアングル液晶のようだという非常に残念なお知らせが。近頃はなんでもかんでも動画をやる人向けのカメラばっかりじゃねーかよ……こんちくしょう……。

結局APS-Cが自分に合っている

浮かれて最新機種を待っていたら見事にnot for meな代物だったので計画は振り出しに戻りましたが、ここで冷静に。

たまたまコンパクトなサブ機が欲しいところに「コンパクトなフルサイズミラーレスが出るぞ」という話が舞い込んできたから興味をそそられただけで、そもそも私は35mm判信者ではありません。


むしろ、なんでもかんでも大きいセンサーが全面的に優れているわけでもなく、用途との相性や自分がカメラに求める要素もよく分かっていないのに、他人の評価に流されて“ステップアップ”してしまうのは馬鹿げた話だと思っています(言い過ぎ)。

私の場合、物撮り(しかもスマートフォンなどの小物)をすることが多いのでセンサーサイズが大きすぎるとかえって不便な場面も少なくありませんし、今回の目的である「コンパクトなサブ機」というところで言えば、フルサイズにしてしまうとボディはともかくレンズまで含めて小型化するのはなかなか難しいです。今回はやっぱりAPS-Cにしよう、という結論に至りました。

なぜEマウントに?

きっと、いまAPS-CのEマウント機を新規で持つなんていうと「なんでわざわざ?」と思われる方は一定数いると思います。APS-Cミラーレスの選択肢はソニーだけではありませんし、ソニーはフルサイズにお熱でAPS-Cのボディやレンズには全然力を入れていませんからね。


APS-Cに力を入れていて良い感じのメーカーといえば富士フイルムですが、「X-Trans CMOS III」世代の元信者としては現行機はどうもピンと来ません。画の変化以上に、カーソルキーの廃止・タッチパネルの強要がつらいところです。

レンズはどれも素晴らしい出来だと思いますが、一番楽しみにしていたXF33mm F1を開発中止にして「33mmだとめっちゃデカくて重くなっちゃうから、代わりに50mm作るね!」(そんなことは分かり切っているし、APS-Cの50mmなんて中望遠なのにどこが33mmの代わりになるのか)という意味不明な裏切り方をされてLマウントに乗り換えた経緯があるので、サブ機としてでもあまりお金を落とす気にはなれません。

あとはキヤノン(EOS M系、EF-Mマウント)とニコン(Z 50)がありますが、高いシェアを誇るEFマウントと今後の主力であるRFマウントに挟まれたEF-Mマウントの将来性はあまり期待が持てるものではないように思います。Z 50はとても良く出来たカメラだと思いますが、フルサイズZですらレンズ展開はまだまだこれからですし、それと並行して開発されていくAPS-C向けレンズがしっかり揃うのはだいぶ先になりそうです。


そう考えると、「他にもっといいのあるでしょ」という風に見えて、結局Eマウントが安牌だろうという結論に。

今のソニーはあまり力を入れていないというだけで、10周年を迎えるシステムですから基本的なレンズは出揃っていて、新作があまり出なくても問題はありません。ボディはそれなりのペースで更新されていて、そろそろUSB Type-Cにしてくれたらいいなという程度。ある程度完成したシステムであるが故に、目立った動きがないのはそれほど大きな欠点ではないと思います。

ミドルグレードの「α6400」を選んだ理由


私が最後にEマウント機を使ったのは5年前、まだ型落ち廉価機扱いではなく“NEX-6と7を統合したAPS-C上位機種”だった頃のα6000が最後です。

離れてからはEマウントのボディラインナップを真面目に見たことはあまりなかったのですが、現行ラインナップはなかなか難解。現行ボディはα6100、α6400、α6600(と未だに売られているα6000)で、遠目に見ればどれもそっくり、似たような形をした6000番台の機種でグレードが分けられています。

α6100は(廉価機になってからの)α6000のポジションを引き継いだエントリーモデル。α6600はボディ内手ぶれ補正と大型グリップを搭載し、α7系と同じバッテリーが使える上位モデル。そして、α6100とα6600の間のミドルグレードがα6400で、言い方を変えればα6300の後継機です。


上位モデルのα6600ではなくあえてα6400にした理由としては、確かにZバッテリーを採用するα6600の電池持ちは魅力なのですが、α7系に今後手を出す予定はまったくなく、むしろAPS-CのEマウント機を買い足す可能性の方がありそうなのでWバッテリーの方が都合が良いだろうというのが1つ。

そして、一般的には大きくなって持ちやすいと言われているα6600のグリップですが、外側が平らで先端が尖った形状、真上から見ると右にずれた三角形のような断面になっていて、これがあまりしっくり来ませんでした。α6400以下のグリップが良いかと言われると微妙なものの、差額を出すほどの違いではないかなと判断しました。

ただ、今後使うレンズを考えるとボディ内手ぶれ補正は正直欲しかったですね。Wバッテリーでボディ内手ぶれ補正があるα6500の良い感じの中古が出てきたらつい買ってしまうかも。


下位モデル(と言っても以前使っていたα6000より性能は上がっていますが)のα6100を選ばなかったのは、EVFの画質が劣るのと電子水準器がないことの2つが主な理由です。基本性能は似たりよったりなので、動画や連写をあまり使わない人でこの2点を気にしないなら、非常にコストパフォーマンスの良い機種だと思います。

「α6400」をざっくりレビュー


というわけで、α6400を購入しました。発売から1年半近く経っているカメラですし、もう良いレビュー記事がたくさんあると思うので一から十まで紹介はしませんが、ざっくりとご紹介。


α6400はAPS-Cサイズの約2420万画素Exmor CMOSセンサーを搭載するミラーレス一眼です。画像処理エンジン「BIONZ X」はα7IIIやα9と同世代の物で、フルサイズ機からのフィードバックで色再現性や質感描写を向上したとされています。

高密度に配置された425点の全面位相差AF、そして発売時点でAPS-C一眼としては世界最速の0.02秒という高速AFなど、シャッターチャンスを逃さないAF性能にこだわっているのはソニーのカメラらしいポイントです。「リアルタイム瞳AF」を人だけでなく一部の動物にも使えるようになったのもこの世代の機種からです。

「6000番台はチープ」と思っていたことを謝りたい


実を言うと、良いカメラを色々触ってきて目が肥えた上でα6000番台に戻るのは少し不安がありました。ボディの質感やEVFの見え方、16:9の狭苦しいディスプレイなど、いかに軽快さという大きなメリットを享受できるといえど、カメラとしての質の低さが我慢できないのではないかと思っていたからです。

ところが、使ってみると記憶の中にあるものほどチープではなく、良い意味で予想を裏切られました。もしα6100を選んでいたらそうは行かなかったかもしれません。

全面ではないもののマグネシウム合金を使ったボディはカメラらしい質感で、α6100以下のツルッとしたデジタルガジェットの延長っぽいボディとは少し雰囲気が違います。ボディ左側の端子カバーなども、極小サイズなのにラバー製ではなくカチッとスライドして開くのが心地良いです。


すべての操作が右手側で完結するのも6000番台の美点ですよね。

ただシャッター音は安っぽい上にうるさめかな……これは正直Eマウント機全般にそう思いますが、そもそもメカシャッターを使わず電子シャッターで無音で連写する方向に進化していったカメラなので、軽視されているのは仕方ないといえば仕方ないかもしれません。

大嫌いだったレンズ「SELP1650」を数年ぶりに使って少し見直した


今回は中古品を購入したのですが、ボディだけを買う予定がたまたま良い出物があったのでレンズキット(ILCE-6400L)にしました。

標準域をカバーする沈胴式電動ズームレンズ「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」(SELP1650)が付属するセットです。実を言うと、以前Eマウントを使っていた頃は大嫌いで避けていたレンズです。電子補正ありきのお粗末な写りも、ズーム操作や電源OFFからワンテンポ遅れてモタモタと動く電動ズームも嫌で、一世代前のキットレンズ「SEL1855」をわざわざ使っていたぐらいです。

(※以下、作例はクリックして大きいサイズで見られます。サイトの仕様上、元サイズではありませんのでご了承ください)

数年ぶりに使ってみると、写りに関しては「まあ使えなくはないし、パンケーキレンズ並みのサイズを考えればナシではないか」ぐらいには思えたので、少しはカメラを使えるようになったのかもしれません。

でも、操作性はやっぱり嫌いです。撮影中のズーム操作のレスポンスの悪さもさることながら、電源を切ってからレンズが収納されるまでに謎の間があって待たされるのがイライラします。

NEX-3Nやα5000系の機種なら右手側のレバーを使ってコンデジ感覚でズーム操作ができるというメリットがありましたが、6000番台のみとなった今となっては無用の長物。速さを売りにしているソニーのカメラにはあまりにもミスマッチなレンズだと思いますし、そろそろ新しいキットレンズを出してもいいんじゃないかなぁと思います。

これから買いたいレンズ


ボディを買ったら次はレンズ。まずは標準域でしっかり使える高性能なズームレンズを買って、次にAPS-C機ならではの小型化のメリットとSONY機ならではのAF性能の高さを活かせる望遠レンズを買おうかなと思っています(メインのLマウントではなんやかんやで望遠レンズを買っていないので)。

具体的には、「E 16-55mm F2.8 G」(SEL1655G)と「E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS」(SEL70350G)の組み合わせにする予定。性能的にも期待できそうですし、2本とも5年前にはなかったレンズなので、出戻りで同じレンズを買い直す不毛さもありませんしね。

単焦点……は買わないつもり。大三元クラスのズームレンズがあると結局何を買っても持ち歩かず、ただのコレクションになってしまうのは「XF16-55mm F2.8 R LM WR」を使っていた頃の反省点なので……。誘惑に負けず、高性能ズームレンズのみで勝負しようと思います。

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