
一眼レフやミラーレスをWeb会議に使える!主要カメラメーカー各社の「Webカメラ化」ツールまとめ
リモート会議・リモート授業などの普及で、Webカメラを使う機会が増えています。しかし、急激な需要増でWebカメラが品薄(あるいは法外な転売価格)になっていたり、あるいは講演などの登壇者としてワンランク上の画質を求める人もいたりと、様々な声から「一眼レフやミラーレス一眼をWebカメラとして使う」方法も広まりつつあります。
急遽Webカメラが必要だけど手に入らない、あるいは本格的なカメラを使って高画質に配信したいというユーザーのために、カメラメーカー各社は「Webカメラ化」ツールを順次提供しています。PCにカメラを接続してツールを起動すれば、カメラを擬似的にWebカメラとして認識させ、ZoomなどのWeb会議ツールに映像を送れるという支援ツールです。
この記事では、主要カメラメーカー各社の「Webカメラ化」ツールの提供状況をまとめました。
ニコン
ニコンは、自社製ソフト「Webcam Utility」のベータ版を8月上旬から提供予定。Windows版が先行リリースされ、Mac版の提供時期は未定です。
対応機種は「Z 7」「Z 6」「Z 5」「Z 50」「D6」「D850」「D780」「D500」「D7500」「D5600」です。
なお、6月頃までは他社製ソフト「SparkoCam」の利用方法を公式YouTubeチャンネルなどで案内しており、こちらも引き続き利用可能と思われます。
キヤノン
キヤノンは、「EOS Webcam Utility Beta」というWindows/Mac用ツールを提供しています。
4月末にはWindows版を提供開始と非常に動きが早く、Webカメラ化ツールをカメラメーカーが公式提供する流れを作ったメーカーと言えます。なお、EOS Webcam Utility Betaはキヤノンの米国法人が独自に提供しているもので、日本での公式サポートはされていません。
一眼レフの「EOS-1D X Mark III」「EOS 5D Mark IV」「EOS 7D Mark II」、ミラーレス一眼の「EOS R」「EOS RP」、コンパクトデジタルカメラの「PowerShot G5 X Mark II」「PowerShot G7 X Mark III」など多くの機種に対応しています。
ソニー
ソニーは、7月末時点ではWebカメラ化ツールを提供していません。
しかし、5月にVlog向けコンパクトカメラ「VLOGCAM ZV-1」を発表した際に、同機種をWindows 10搭載PCに接続してWebカメラとして使えるツールを提供すると予告しています。αシリーズ、Cyber-shotシリーズの他機種にも対応するかは不明です。
パナソニック
パナソニックは、テザー撮影機能を利用した「LUMIX Tether for streaming(Beta)」というツールを提供中です。ただし、このツールではPCから直接Webカメラとして認識させることはできず、Web会議ツールの画面共有機能を利用する必要があります。
今後、他社のツールと同様にWebカメラとして認識させられる「LUMIX Webcam Software」を提供すると予告しており、Windows版は9月末、Mac版は10月末に公開される見込みです。
対応機種は「S1」「S1R」「S1H」「GH5」「G9」「GH5S」「G100」(※G100は新ツールのみ)で、旧ツール・新ツールともにフルサイズ機とマイクロフォーサーズの上位機種が対象です。
LUMIX Tether for streaming(Beta)
オリンパス
オリンパスは、「OM-D Webcam Beta」というWindows用ツールを7月2日から提供中です。
OM-Dシリーズの一部に対応しており、PENシリーズは非対応。対応機種は「E-M1X」「E-M1」「E-M1 Mark II」「E-M1 Mark III」「E-M5 Mark II」です。
富士フイルム
富士フイルムは、「FUJIFILM X Webcam」というWindows/Mac用ツールを提供しています。
中判のGFXシリーズとAPS-CのXシリーズの両方が対象で、対応機種は「GFX100」「GFX 50S」「GFX 50R」「X-H1」「X-Pro2」「X-Pro3」「X-T2」「X-T3」「X-T4」です。
また、一部のエントリー機は、ソフトウェア不要でWebカメラとして使えるようになりました。「X-A7」または「X-T200」を6月22日公開の最新ファームウェアにアップデートすると、X Webcamを使わずにUSB接続するだけでWebカメラとして利用できます。
シグマ
シグマはWebカメラ化ツールを提供していませんが、同社のフルサイズミラーレス一眼「SIGMA fp」はUVC(USB Video Class)という規格に対応しており、ソフトウェア不要でWebカメラとして利用できます。