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「OPPO Reno A」と「OPPO Reno3 A」どっちを買うべき?両方使った結論

2019年10月に発売され、価格と性能のバランスの良さに加えて、おサイフケータイや防水といった日本市場特有のニーズも捉えた抜け目のない傑作機としてヒットした「OPPO Reno A」。その後継機となる「OPPO Reno3 A」が2020年6月末に発売されました。


私は趣味と実益を兼ねて年間十数台のスマートフォンを実際に購入して使い比べています。Reno Aはしばらくメイン機として使った上で「いまSIMフリースマホを買うならこれがベスト」とおすすめしてきましたし、Reno Aの後継機ということで期待が大きいReno3 Aは発売日にすかさずゲットしました。

10日ほど使ってみて、Reno3 Aももちろん悪くはないものの、すべてにおいて前機種のReno Aを上回っているかと問われるとそうではないなと感じています。スマートフォンを選ぶ上で何を重視するかは人それぞれですし、重視するポイント次第では今からあえてReno Aを買うのも賢い選択だと思うのです。

そんなわけで、この記事では「OPPO Reno A」と「OPPO Reno3 A」の両方を使った人から見たそれぞれの長所、どんな人に向いているかを整理してお伝えします。

「Reno A」と「Reno3 A」の主な違い

まず、Reno AとReno3 Aの主な違いを整理しておきましょう。

OPPO Reno AOPPO Reno3 A
Snapdragon 710SoCSnapdragon 665
6GBメモリ(RAM)6GB
64GB/128GBストレージ(ROM)128GB
6.4インチ(FHD+)有機ELディスプレイ6.44インチ(FHD+)有機EL
3600mAhバッテリー4025mAh
USB Type-C充電端子USB Type-C
Android 9OSAndroid 10
約1600万画素+約200万画素アウトカメラ約4800万画素+約800万画素+約200万画素+約200万画素
約2500万画素インカメラ約1600万画素
対応おサイフケータイ対応
IP67防水・防塵IP68
指紋認証(画面内)生体認証指紋認証(画面内)

目立つ部分では、動作の快適性を大きく左右するSoCがSnapdragon 710からSnapdragon 665にダウングレードされています。メモリは変わらず、ストレージはReno Aでは楽天モバイル版のみ128GBで他は64GBだったところ、Reno3 Aは全モデル128GBに統一されました。

画面サイズが少し違うのは、画面解像度が2340×1080から2400×1080となって若干縦に伸びたため。上の表では割愛しましたが、本体サイズや重量の違いもごくわずかです。

カメラ構成は大幅に変更され、超広角撮影もできるクアッドカメラとなりました。OSはAndroid 9からAndroid 10に、防水・防塵性能はIP68に変更されています(IPX7とIPX8で単純な上下関係は成立しませんが、説明すると長くなるので省略。どちらにせよ実用上の水没リスクは低いです)。

動作の快適さ、コストパフォーマンス重視なら「Reno A」


単純なスペック比較でも体感でも明らかなのは、「安くてサクサク動く快適なスマホ」が第一条件ならあえて型落ちのReno Aを選んだ方が良いということです。

Snapdragon 665とSnapdragon 710の違いは少しイメージしにくいかもしれませんが、違いを実感できるレベルの差はあります。「ミドルレンジのSnapdragon 6シリーズの中では割と良い方」と「ミッドハイレンジのSnapdragon 7シリーズだけどちょっと古いやつ」という一見どちらが良いのか分かりにくい二択ですが、使ってみるとSnapdragon 710搭載のReno Aの方が操作への応答は速いです。

感じ方には個人差があると思いますが(すごく古い機種からの買い替えならどちらでも快適でしょう)、Reno Aはハイエンドスマホと交互に併用していても、ゲームなどの高負荷時を除けばストレスを感じないぐらいにはよく動きます。Reno3 Aも遅くはないものの、一般的な3万円台のミドルレンジスマホに期待されるレベルの動作で、特筆すべきほどではありません。

それから、発売時の市場想定価格だけを見ればReno AもReno3 Aも似たような価格(3万円台後半)ですが、2020年7月時点の実勢価格では型落ちのReno Aの方が数千円安いです。また、goo SimsellerなどMVNO回線とセットで販売しているサイトなら、さらに安く購入できる場合もあります。

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最新OSやカメラ性能を求めるなら「Reno3 A」


基本的にはReno Aを買った方がお得だと思っていますが、後発のReno3 Aの方が良い部分ももちろんあります。

残念ながら、OPPOは日本市場ではOSアップデートに消極的で、廉価機のバージョンアップ実績がありません。これまでにOSアップデートがあったのはFind X、Reno 10x Zoom、R15 Pro、P17 Proの4機種だけで、いずれも発売当時の価格で言えばそこそこ良い値段がした機種です。

Reno Aは戦略的価格で提供している上に日本専用で開発された機種ですから、OSアップデートはほぼ期待できないでしょう。長い目で見ればOSバージョンが新しいReno3 Aを選んでおくメリットはあると思います。

また、カメラ重視ならReno3 Aが良いでしょう。画素数は画質に直結するものではないので置いておいて(同様の理由でインカメラも必ずしも退化したとは言えません)、Reno Aはデュアルカメラと言っても片方が深度測定用なので、画角を切り替えて撮ることはできませんでした。

Reno3 Aはクアッドカメラとなり、モノクロ用の補助カメラがどう活用されているかはよく分からないものの、少なくとも超広角カメラが加わって、これまで撮れなかった物が画角に収まり、撮る楽しみや利便性が高まったことは確かです。

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まとめ:Reno3 Aの最大のライバルは旧型のReno Aかも


成熟しきった今のスマートフォン市場では、最新機種が最良だと断言できるほど日進月歩の進化があるわけではありません。「あの大人気機種の後継機だし、きっと良いはず」という先入観を抜きに見比べてみると、Reno AよりもReno3 Aの方が100%優れているということはなく、むしろ旧型が最大のライバルかもしれません。

両機種に共通する長所として、「安いのに防水防塵でおサイフケータイ対応」「未来感のある画面内指紋認証」「3万円台では珍しい有機ELで画面が綺麗」というあたりは、どちらを買っても満足できるはずです。

その上で、この価格帯の機種としてはトップクラスの快適な動作を求めるならReno A、カメラ性能や今後数年使っていくことを考えたOSバージョンの新しさを取るならReno3 Aを選ぶと良いのではないかと思います。

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