
Adobeのスマホ用カメラアプリ「Photoshop Camera」を使ってみた
PhotoshopやIllustrator、Premiereなどのプロ向けツールでおなじみのAdobeから、スマートフォン向けの無料カメラアプリ「Photoshop Camera」がリリースされました。
6月10日にiOS版とAndroid版が同時リリースされましたが、Android版の対応機種はかなり少ない模様。GalaxyのハイエンドモデルとGoogleのPixelシリーズぐらいでしょうか。手持ちの機種では「Galaxy S20 5G SC-51A」が対応していたので、さっそくインストールして使ってみました。


Photoshop CameraはAdobeの画像処理技術を駆使したカメラアプリで、高度な加工を自動で行ってくれます。曇り空を青空にしたり、写真を絵画風にしたりと様々なエフェクトを選択できます。


撮影した写真はカメラロールやギャラリーアプリに直接反映されることはなく、アプリデータとして保存されるので、取り出したい場合は保存操作が必要です。
アプリ内のギャラリーでは、撮影後もエフェクトの変更や微調整ができます。写真をエクスポートすると、元画像と加工後の画像の2枚がセットで出てきました。
エフェクトなしで普通に撮るとこんな感じ。ここからワンタップでAI「Adobe Sensei」による補正をかけて見栄えを良くすることもできます。Adobe Senseiの補正は、傾向としてはシャドウも含めて全体を持ち上げ、彩度を上げたSNSユーザーに好まれるタイプの画になりやすいです。
この日は晴れていたのでサンプルとしては微妙かもしれませんが、どんな天気でも晴れに変えてしまうという「ブルースカイ」で撮るとこんな感じ。雲を見ると分かるように、補正で青空にするというより、空を認識してごっそり入れ替えてしまうというやり方のようです。
範囲指定不要の自動設定とは思えないほど一発で綺麗に置き換えられているあたりは流石Adobe。元画像の光の加減によっては不自然さが残るかも。それでも、あまり意識せずに見たら騙されるレベルの加工を全自動で出来てしまうのはすごいですね。
同じ場所で、今度は「空想」というエフェクトを使ってみました。昼間の写真が見事、幻想的な夜景に早変わり。本来なら加工技術のある人でないと作れなかった世界を一瞬で体験でき、Photoshopをまだ使ったことがない人に面白さが伝わる「Adobe製品の入り口」としては有意義なアプリなのではないかなと思いました。