
くるっと巻くだけ、シェアサイクルでも使いやすいスマホホルダー「finn」
ロードバイクでロングライドをしたり、旅先でシェアサイクルを借りたり、見知らぬ土地で自転車に乗る時には、ナビ代わりのスマートフォンをハンドルに固定したい場面もあるのではないでしょうか。
自転車用のスマートフォンホルダーというと、大抵は自動車用やオートバイ用の車載ホルダーと同様に、可動式のアームでスマートフォンを挟み込んで固定するがっしりした作りの物が多いです。走行中の振動などで外れないように作られているので当然といえば当然ですが、シェアサイクルを使う場合や盗難対策でハンドル周りに小物を残したまま自転車から離れたくない場面など、ホルダーごと手軽に着脱したいとなるとかえって不便なこともあります。
そんなわけで、簡単に着脱できる自転車用スマートフォンホルダーはないかと探していて見つけたのがこちら。オーストリアのBike Citizensという会社が出している「finn」という製品です。
作りは非常にシンプルで、1枚のシリコン製の帯だけ。細かなパーツはないのでラフにバッグに入れて持ち歩いても部品が足りなくなることはありませんし、柔らかい素材なので他の物に傷を付ける心配もありません。
ハンドルにくるっと巻けるように切り込みが入っています。内側はハンドルにぴったり沿うように厚みを盛ってあり、22.2mm~34mm径のハンドルにぴったりフィットします。
ただし、34mm径の場合はあまり大きなスマートフォンは取り付けられないようです。また、断面が円形のハンドルに最適化した作りなので、エアロハンドルへの装着は難しいでしょう。
ハンドルに巻いた後は、四隅をスマートフォンに引っかけるだけ。馴染むまではけっこう固めなので、着脱時にスマートフォンを落とさないように注意。特に外す際、しっかりスマートフォンを押さえずに片手で外すときっと落とします。
折りたたみ自転車のBROMPTONに取り付けてみました。クランプ径25.4mm、グリップ径22.2mmのよくあるフラットバーです。取り付ける際は必ず「Bike Citizens」のロゴが入っている面を上にするのがポイント。この部分が一番厚く作られていて、ハンドルとスマートフォンが当たらないようにクリアランスを確保し、振動を抑える役割を担っています。
四隅をキツめに引っ張るのでスマートフォンの筐体にはあまり良くないような気もしますが、そこまでの力はないでしょう。上の写真では4.7インチのiPhone SE(第2世代)を取り付けていますが、小さめのスマートフォンでは側面のボタンを押してしまわない装着位置を探るのがちょっと面倒。ある程度大きめで(5.5インチぐらい)ベゼルレスすぎない機種が一番使いやすいのではないかと思います。
「ホルダーごと」の着脱が簡単な自転車用スマホホルダーの中では価格も手頃ですしかさばらず、概ねおすすめできる製品です。
リクセンカウルのフォンパッドループなどもベルト固定で着脱しやすく、しっかりした作りで良いのですが、あちらは4,000円ほどするのでシェアサイクルに忘れでもしたらまあまあ痛い出費です。finnは1,000円台なのである程度信用できる物の中では安いですし、使わない時はペラペラのシリコンベルトなのでとりあえずバッグに忍ばせておいても荷物にならず、とっさに使える製品です。