2020年モデルは待つ必要なし!Comet Lake搭載の2019年版「ThinkPad X1 Carbon(第7世代)」をあえて購入

商売道具でもあるノートPCは常にそれなりに良い物を手元に置くようにしていますが、先日レビュー用にお借りしたThinkPad X1 Carbonを使っていて「やっぱりX1 Carbonが一番しっくり来る」と再認識。ちょうど現行の第7世代(2019年モデル)を手放そうとしている知人がいたので、これを買う運命だと悟って引き取りました。

世に出てからしばらく経ち後継機も発表されている製品なので、あえて今から隅々までレビューはしませんが、「X1 Carbonが好きな理由」「今更2019年モデルを買うってどうなの?」というあたりを書き残しておこうと思います。

ThinkPad X1 Carbon(第7世代)の概要

「あなたが落としても壊れなかったのは黒のThinkPadですか?銀のLet’s noteですか?」などと抜かす妖精がいてもおかしくないぐらい、日本におけるビジネスノートPCの二大巨頭の一角を担っているThinkPadシリーズですが、その中ではX1 Carbonは少し異色の存在です。

携帯性重視のXシリーズから派生した高級路線のX300やX1の流れを汲む機種で、弁当箱のような無骨なビジネスノートから脱皮し、ThinkPadらしさを保ちながら薄型軽量のUltrabook(死語)として先進性も追求したのがX1 Carbonです。通常のXシリーズよりも一回り大きい14インチ液晶を搭載しますが、筐体の素材にカーボンファイバーを採用して軽量化を図っています。

2012年の登場から早8年、毎年モデルチェンジを重ねてすっかり定番機種としての地位を得ました。先走りすぎて、キーボード重視のファンが多いThinkPadなのに後のMacの「Touch Bar」によく似たキワモノ(Adaptive Keyboard)を送り出して不評の嵐に、なんてこともありましたが……それはさておき。

現行モデルは2019年発売の第7世代で、第8世代(Whiskey Lake)または第10世代(Comet Lake)の低電圧版Core iシリーズを搭載します。2018年発売の第6世代からの変更点としては、4K UHD液晶が追加されたほか、カーボンファイバーの柄を生かした新デザインの天板が選べるようになりました。2020年1月には後継となる第8世代が発表されており、2020年後半に発売予定です。

X1 Carbonが好きな理由

ブログを書いたり、原稿を書いたり、Twitterをしたり……PCを起動している時間の大半は何かしらの文章を打っている私にとって、まともなキーボードが付いていることはノートPC選びの第一条件です。ついでにトラックポイント(あるいはそれに準ずる物)も手放せないのでほぼThinkPad縛りのようなもの。

こじらせてX220の7列キーボードをX230に移植して旧配列のまま粘ってみたり、25周年記念で限定販売された一度限りの7列キーボード復活モデル「ThinkPad 25」を買ってみたりもしましたが、正直最近のThinkPadのキーボードはどれを買っても個人的にはほぼ満足できるレベルです。

強いて言えば、アルミ筐体になってからのX1 Yoga(第4世代/2019年)はちょっと浅めで筐体設計のせいか底打ち感が強く、若干疲れるので好みじゃないかも。全体的なレベルは年々上がっていて、廉価機のL390ですら、6列になった直後の世代と比べれば雲泥の差がある良い打鍵感でした。それでも、やはりX1 Carbonは別格というか、他のシリーズとは少しキャラクターが違います。

ただ無駄なく効率を上げる仕事道具として作られた純粋なビジネスPCではなく、プレミアム路線の機種ならではの上質さ、質感の良さを感じられる機種なのです。キーボードに関して言えば、特に以前使っていた2018年モデルは静かでしっとりとした落ち着きのある打鍵感で出色の出来栄えだったと今でも思います。

その上質さはキーボードに限ったことではなく、素直に格好良いと感じられる筐体のデザインや作りであったり、一昔前のThinkPadでは考えられなかった美しいディスプレイやちゃんとした音が出るスピーカーであったり、マシン全体に行き届いています。

他のThinkPadとX1 Carbonを含むX1シリーズの違いを端的に言い表せば、「会社支給の備品や経費ではなく、個人で買いたいと思えるThinkPad」がX1シリーズだと思っています。プライベートで使っても“業務用”感はなく個人向けの高級ノートPCとして見劣りしない仕様でありながら、ThinkPadならではの快適な入力環境や耐久性も手に入る唯一のシリーズなのです。

なぜ今更2019年モデルを?

いくらX1 Carbonが好きで、先日レビュー用に現行モデルを借りてみて「やっぱりこれだ」と思ったとしても、次世代機の発売が控えているのに今更2019年モデルを買うなんて正常な判断ではないと思われるかもしれません。ですが、無計画な衝動買いというわけではなく、2020年モデルについてはしっかりリサーチした上で待つ必要がないと判断したまでのことです。

2020年モデルを待つ必要がない、2019年モデルを今買っても良いと言い切る理由は、一言で言えば「変わらないから」です。

2019年モデルの発売当初はWhiskey Lakeを搭載していましたが、モデルライフの後半になってComet Lake搭載モデルが追加されています。そして、2020年モデルも長々と待たされる割にはComet Lakeのままなので、性能差はほぼないと考えて良いでしょう。

第10世代Core iシリーズの低電圧版には、10nmの量産に苦戦した結果のつなぎに過ぎない「Comet Lake」と10nmの本命「Ice Lake」の2系統があります。Ice LakeにはまだvPro対応プロセッサーがないということを理由に、Lenovoは2020年モデルのThinkPadではComet Lakeを続投させる方針です。なお、あくまでvProを必要とするユーザーがいる機種には時期尚早というだけで、Yoga S730やThinkBookなどLenovoのIce Lake搭載機自体は少しずつ出てきています。

プロセッサー以外の部分で考えても、今年はマイナーチェンジの年なのであまり違いはありません。直近数世代のX1 Carbonの変遷としては、2017年モデルで狭額縁の新筐体にフルモデルチェンジ、2018年は前年モデルをベースにマイナーチェンジ。2019年モデルは見た目こそあまり変わりませんが、X1 Yogaとの基板共通化などで大幅に手を加えていて、2020年は再びマイナーチェンジというわけです。

2019年モデル(第7世代)から2020年モデル(第8世代)にかけて変わるのは、F9~F11キーに通話関連の機能が割り当てられたり、Wi-Fi 6に対応したり、一部のディスプレイ(フルHDのタッチ対応版とPrivacy Guard対応版)の輝度が上がったりという程度。

スペックは変わらず、それ以外もあまり変わらないとなれば、「2020年後半」という大ざっぱな発売時期を待つ必要はあまりないのではないでしょうか。

X1 Carbon(第7世代)を使ってみた感想

私が購入したX1 Carbon(第7世代)は、Core i7-10510Uにメモリ16GB、SSD 512GB、4K UHD液晶という構成の後期モデルです。i7はi7でも、6コア12スレッドの10710Uではなく4コア8スレッドの10510Uなので、Whiskey Lakeの機種と体感できるほどの違いはありません。メモリはそろそろ32GBも選べるようにして欲しいですが、私の用途ではそれほど切実な問題ではなく、あったら選びたいという程度なので問題なし。

性能的には以前使っていた第6世代(2018年モデル)と比べて劇的に良くなるようなものではなく、新型を買ったというよりは単に「X1 Carbonを買い戻した」という感覚です。

先述のように、第7世代はX1 Yogaと基板を共通化しています。ユーザーにはあまり関係ないことのように見えて、実はこのせいで電源ボタンが押しにくくなってしまいました。2in1モデルはタブレットモードでも押せるように側面配置なので、そちらに合わせたわけです。L390/L390 Yogaのような廉価機なら納得できますが、フラッグシップのX1シリーズでコストカットのためにユーザーの利便性を犠牲にされるのは正直あまり気分の良いものではないですね。

4K液晶はアンチグレアにこだわらなければ選ぶ価値はあると思います。ただ、Windowsの高ppi環境は多少面倒なところもあるので、不安ならドットバイドットで見られる解像度を選ぶのが無難かも。Dolby Vision対応の4K液晶と4基に増えたDolby Atmos対応スピーカーで動画を再生してみると、良い意味で「これは本当にThinkPadなのか?」という感覚に。音なんてとりあえず鳴ればいいと言わんばかりのビジネスPCっぽさ全開だった頃からすれば隔世の感があります。

今年は(10nmになるまでは)ThinkPadは買わないと決めていたのに、結局買ってしまったX1 Carbon。2021年モデルこそ10nm化&メモリ32GB対応を願いつつ、来年までは頑張ってもらおうと思います。

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