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iPhone SEを買ったら、頼れるピンチヒッター「IIJmioのeSIM」を入れておこう

SIMフリー版の発売から遅れること2週間強、2020年5月11日はキャリア版「iPhone SE(第2世代)」の発売日です。ようやく待ちに待った機種変更ができるという人も多いのではないでしょうか。

私はSIMフリー版を使っていますが、これからiPhone SEを買う人にぜひおすすめしたい小技があります。メインの回線とは別にeSIMを入れておくという使い方です。

そもそも「eSIM」ってなに?


日本で正規販売されているiPhoneには、回線の契約情報を書き込んだSIMカードを1枚だけ入れられます。一方、AndroidスマートフォンのSIMフリー機などでは「デュアルSIM」といって2枚のSIMカードを入れておき、複数の回線を1台で使い分けられる機種も増えています。

iPhoneでデュアルSIMを使いたいなら、一部の海外版(香港版iPhone XRなど)を入手するしかない……かと思いきや、用途によっては国内版でも可能です。

電話番号の2回線同時待ち受けはたしかに物理SIM×2の海外版でないと難しいのですが(※楽天モバイルを除く)データ通信のためのサブ回線を入れておくためなら、国内版のiPhone XS/XS Max/XR以降に搭載されている「eSIM」を使って実現できます。


eSIMのeはembedded(組み込み)、つまりスマートフォン本体にあらかじめ専用チップが組み込まれていて、後からダウンロードしたSIM情報をそこに書き込めるようになっています。いわば「目に見えないバーチャルなSIMカード」で、これによってネットで契約したSIMをすぐにダウンロードして使ったり、何枚ものSIMをスマートフォンの中にストックしておいたり、従来のSIMカードではできなかった使い方ができる最新の機能です。

iPhone SEは約5万円からの安価な機種ですが、上位機種のiPhone 11シリーズなどと同じように、このeSIMが内蔵されています。

IIJmioのeSIMはここが便利!


eSIMを提供している通信会社はまだあまり多くありませんが、日本国内で広く使えるサービスとしては、老舗MVNO「IIJmio」のeSIM専用プラン「データプラン ゼロ」があります。

このデータプラン ゼロは、時々使うサブ回線として持っておきやすい料金体系になっています。使わない月は150円/月で済み、最初の1GBは300円、2GB以降は1GBごとに450円でチャージできます。たとえば、1GBだけ使った月は450円、2GB使った月は900円となります。

この「使った時だけ」の払い方はeSIMととても相性が良いです。使い方の具体例としては、メインで使っている回線のデータ容量を使い切ってしまった時メイン回線が圏外の時など、ピンチヒッターとしてiPhoneに忍ばせておくのに適しています。データプラン ゼロはドコモ回線なので、特にau・ソフトバンクユーザーにおすすめです。

「メイン回線が使えないときだけ予備のMVNOに切り替える」ということ自体は通常のSIMカードでもできますが、SIMカードを入れ替えてしまうとメイン回線に着信があっても分かりません。eSIMを使えば、データ通信だけを予備の回線に切り替えられるので、メイン回線あての電話やSMSの待ち受けには支障がないというメリットもあります。

iPhone SEでIIJmioのeSIMを使う方法

実際にiPhone SEでIIJmioのeSIMを使ってみたので、契約から設定までの流れを紹介します。

ちなみに、eSIMを端末にダウンロードする時に「契約画面のQRコードをiPhoneで読み取る」という操作が必要になるので、申し込みはeSIMを使いたいiPhone以外からしたほうがスムーズです。PCや買い替え前のスマホなど、なんでも構いません。

今回は、別に用意したAndroidスマホ(Galaxy S20)から申し込みました。IIJmioの契約画面から「データプラン ゼロ」を選んで進みます。データプラン ゼロは残量0GBの状態では通信できないので、ここでデータクーポンの購入(容量チャージ)も同時にしておくと良いでしょう。

IIJmioを既に利用中の場合は「mioID」でログインすると会員情報が自動入力されます。mioIDを持っていない場合は契約と同時に新規登録できます。申込内容を確認して重要事項説明などに同意すれば契約完了。

なお、ここで初月・翌月の料金が表示されますが、なぜかキャンペーンなどが反映されていない金額となる仕様です。「思ったより高いぞ?」となっても申込手順を間違えているわけではないのでご安心を。

数分待つと、メールでアクティベーションページのURLが届きます。QRコードが表示されるので、これをiPhoneで読み取って利用開始……ですが、普通のQRコードリーダーで読み取ってはいけないので要注意。以下、eSIMを使うiPhoneでの操作手順となります。

iPhoneの設定画面で「モバイル通信」→「モバイル通信プランを追加」と進むと、eSIMのアクティベーションコードを読み取るための専用コードリーダーが表示されます。

正しく読み取れたら、eSIMの情報が自動でダウンロードされます。APN設定はセットで落ちてくる仕組みなので不要です。

eSIMが追加されると元々入っていたSIMカードと合わせて1台に2つのSIMが入っている状態になるので、どのような時にどちらを使うかの簡単な設定が必要です。画面の指示に沿って選んでいきますが、データプラン ゼロはそもそも音声通話もSMSも非対応のデータ通信専用プランなので、「デフォルト回線」は主回線を選んでおきましょう。

入力の速さやmioIDの登録有無などによって所要時間は変わるかと思いますが、私の場合、今回は申し込みを始めてから通信できるようになるまで10分足らずでした。MVNOの回線が今すぐ欲しいという時にどうしてもネックだった「SIMカードが届くのを待つ」という手順がなくなるだけで、ここまであっという間に使えてしまうとは。

物理SIM+eSIMのデュアルSIM状態となったiPhoneのステータスバーを観察してみると、アンテナピクトが2段重ねになっていました。キャリア表示は通信中のものだけが表示されます。

上の例では、楽天モバイル(物理SIM)+IIJmio(eSIM)の組み合わせで使っています。ちなみに、一般的なMVNOではキャリア表示は「docomo」「au」など回線を借り受けているキャリアに準じた表示となりますが、IIJmioのeSIMはちょっと珍しい「IIJ」表示になります。なんだか新鮮でいいですよね。


ステータスバーでは主回線と副回線のキャリア表示を同時に拝むことはできませんが、コントロールセンターならまとめて確認できます。

5月中なら初期費用無料、最新機能を試す絶好のチャンス!


最先端のeSIMをiPhone SEで体験でき、維持費も使わない月は150円で済むIIJmioの「データプラン ゼロ」。データ容量が尽きた時やメイン回線が圏外になってしまった時のピンチヒッターとしても有能です。

しかし、唯一大きめの出費が必要となってしまうのが「初期費用」。通常のSIMカードと同様に3,000円の初期費用がかかるのですが、なんと5月31日までは初期費用0円のキャンペーン中なので、正真正銘のたった150円で始められるeSIMとなっています。iPhone SEを購入された方も、XS/XR以降のiPhoneをお持ちの方も、ぜひこの機会にご体験ください。

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