「Kindle Paperwhite(第10世代)」レビュー、防水仕様で軽くなったスタンダードモデル

Amazonの電子書籍リーダー「Kindle Paperwhite(第10世代)」を購入し、1ヶ月ほど使ってみました。発売から1年半ほど経っている機種ですが、レビューしておきたいと思います。

「Kindle Paperwhite(第10世代)」ってどんな機種?


言わずと知れた電子書籍シェア1位の「Kindle」。スマートフォンやタブレットのアプリでも読めますが、やはり長時間の読書には、反射光を利用して紙に近い見え方をする電子ペーパー搭載の専用端末の方が目に優しく、疲れにくいです。

2020年4月現在、Kindleの電子書籍リーダーは3機種がラインナップされています。エントリーモデルの「Kindle」、スタンダードモデルの「Kindle Paperwhite」、上位モデルの「Kindle Oasis」です。機能や画面サイズ・解像度に違いがあり、Kindle Paperwhiteは13,980円(税込)から。今回購入したKindle Paperwhiteは8GB・Wi-Fi・広告付きの最安仕様です。

ひとつ前の第7世代Paperwhiteとの主な違いは、IPX8の防水仕様になったこと、LEDが4個から5個に増えたこと、セルラー版が3Gから4Gになったこと、薄型・軽量化されたことです。

「世代」の表記が少し分かりにくいので補足しておくと、「Kindle Paperwhite(第10世代)」という表現は公式に使われていますが、Paperwhite自体は10世代もなく、まだ4代目。2007年に登場した初代Kindleから数えて、Kindleシリーズ全体としての10世代目に属しています。言い換えれば「第10世代Kindleの中のPaperwhiteという機種」という意味です。

ハード:上位機種顔負けの仕様に進化


まずは外観からチェック。といっても、フルタッチ式になってからのKindleってOasis以外は見た目で区別するのは難しいような……。

画面は6インチ300ppiの電子ペーパー(E Ink Carta)。たまに“バックライト付き”という人が未だにいますが、電子ペーパーの構造上、後ろから照らしても意味がありません。フロントライトが付いています。


少し前まではエントリーモデルにはフロントライトが無かったので、暗い場所で本を読みたい人にはPaperwhite以上の機種が必須でしたが、2019年モデルで無印Kindleにもフロントライトが追加されたので、ライトはPaperwhiteを選ぶ理由ではなくなりました。

ただし、ライトの個数は差別化されていて、Kindleは4個、Kindle Paperwhiteは5個、Kindle Oasisは25個。上位機種ほどムラなく照らしてくれます。


旧型Paperwhiteとの外見上の分かりやすい違いとしては、ベゼルと画面の段差がなくなり、フラットな1枚のフロントパネルで覆われています。

余計な段差が減って隙間にホコリが入り込まなくなったので、布団で読書したい人や無造作にポケットに放り込んで持ち歩きたい人には小さいようで大きな改善点かも。


背面は黒のマット仕上げで指紋が目立ちます。Paperwhiteにも白があったらいいのになー……。

側面にはボタンなどはなく、底面に電源ボタンとmicro USB端子を配置。代々受け継がれているレイアウトですが「小指をかけて持っていると電源ボタンを押してしまう」という弱点があり、そろそろ改善を期待したいところ。


見た目は見慣れたいつものKindleですが、防水化と軽量化(約206g→約182g)によって、上位機種のKindle Oasisを脅かす存在に進化しました。Oasisは7インチへの大画面化という別の道に進んだこともあって、「お風呂でも読めるKindle」や「長時間持っても疲れない軽さ」を求める人には、もはやPaperwhiteで十分と言えます。

ソフト:良くも悪くもKindle


ハードは着実に進歩している一方、ソフトは良くも悪くも「あー……やっぱKindleだなあ」という感想。操作はほぼ変わらないので、良く言えば数年前の旧機種からの買い替えでも違和感なく使えると思いますが、専用端末でもアプリでもKindleのUIは正直あまり良いものとは思えません。

悪名高い「この本を閉じる前に」など、とにかく分かりにくい・直感的でない操作が多いです。この第10世代Paperwhiteあたりから導入されたおすすめ表示だらけのホーム画面(こちらは無効化できます)も酷いものです。無駄な画面遷移やスクロールを要求するUIのせいで電子ペーパーの弱点が目立ち、わざわざ専用端末を買っても快適に使えるわけではないという残念なことに……。


ちなみに、Kindleには「広告つき」「広告なし」のバリエーションがあり、初めて買う人は迷いがちですが、個人的には広告つきがおすすめ。

上の写真は広告つきのロック画面ですが、このようにKindle自体の広告が出るだけなので、広告なしのデザインを知らなければそもそも「こういう物なのかな」と思ってしまう程度のものです。確かに広告なしだともっとおしゃれなロック画面ではありますが、2,000円の差額を考えるとこっちでいいかな、と。

総評:多くの人が満足できるスタンダードモデル


相変わらず残念な出来のソフトウェアはともかく、ハードウェアの進化はお見事。上位機種「Kindle Oasis」の機能差としては色調調節ライトやページ送りボタンなどが残されていますが、マンガも十分読める300ppi表示、暗い場所でも使えるフロントライト、雨の日の持ち歩きやお風呂でも安心な防水仕様と、多くの人が不自由なく使えるだけの要素はスタンダードモデルの「Kindle Paperwhite」でも十分揃っています。

倍近い価格差を考えると、ここまでPaperwhiteの完成度が上がっているとOasisを選ぶのはごく一部のヘビーユーザーだけになってしまうかも……そんな要らぬ心配をしてしまうぐらい、多くのユーザーが満足できそうなモデルです。

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