
GalaxyのデスクトップモードをPC画面に出力、「DeX for PC」を使ってみた
「Galaxy S8」以降のサムスンのハイエンドスマートフォンには、外部モニターに画面を出力してPC風のUIで使える「DeX」というデスクトップモードがあります。Galaxy Note10シリーズからは「DeX for PC」という新機能が追加され、Windows/Macの画面上にDeXを表示できるようになりました。
今回は、「Galaxy S20 5G SC-51M」と「LG gram 13Z990」を使ってDeX for PCの使い勝手を試してみました。元々は「PCがない場所でスマホをPC代わりにできる」機能だったDeXを、あえてPC上で使う利点はあるのでしょうか。
まずはサムスンの公式サイト(※リンク)から、Dex for PCの利用に必要なソフトをダウンロード・インストールしておきます。準備が済んだらGalaxyをPCに接続。
画面の指示に従ってアクセス許可などの簡単な設定を済ませると、DeXのデスクトップがPCのウィンドウのひとつとして表示されました。仮想デスクトップ機能を使う時のイメージに近いですね。
スマートフォンにインストールされているアプリをDeX上で起動して使えますが、通常のスマートフォンの画面比率とは大きく異なるウィンドウサイズなので、表示がおかしくなるアプリも。たとえば、LINEのトーク画面(特にメニューが追加されている公式アカウント)などは表示が崩れてしまいました。
通常のDeXと比べた利点としては、PCで使っているキーボードやマウスをそのまま使えるので、デバイスを用意する手間は省けます。動作はスマートフォンで処理を完結させる通常版のほうが良く、DeX for PCはレスポンスやスクロールの挙動に難あり。あまり快適に使える代物ではありませんでした。
そもそもPCを使える環境でDeXを使うことがあるのか?というのも疑問ですが、思い付く用途としては「スマートフォンにしか入れていないチャットツールを確認したい」「長文のやり取りをキーボードでやりたい」「スマホ表示でないと見られないサイトを見たい」などでしょうか(3番目はデスクトップ風になってしまうDeXでは難しいですが)。
PCの画面内でスマホも確認したいというニーズに対しては、Windows 10標準の「スマホ同期」の方が使いやすく出来の良い機能だなと感じました。そのスマホ同期もサムスンは正式にサポートしていて、クライアントアプリをプリインストールしているというのが不思議な話で……DeX for PCはちょっと微妙な立場かも。


