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MediaTek製SoCに「ベンチマークチート」疑惑?海外サイトが報告

※この記事は海外情報筋のリーク情報または各種認証機関の公開情報を基にしています。メーカーからの公式発表や将来発売される製品と100%合致するものではないことをご承知おきください。

海外サイト「AnandTech」が、MediaTek製プロセッサーの「ベンチマークチート」疑惑について、彼らが遭遇した事例の詳細な検証レポートを公開しています。

事の発端は、MediaTekのHelio P95を搭載する欧州版の「OPPO Reno3 Pro」とDimensity 1000Lを搭載する中国版の「OPPO Reno3」の2台で、有名ベンチマークアプリ「PCMark」を使って性能を計測したところ、前者がCortex-A75とは思えないほどのスコアを叩き出してまさかの勝利を遂げたことでした。Helio P95はミドルレンジで、Dimensity 1000LはMediaTek初の5G対応SoCとして華々しくデビューしたハイエンド。ましてや12nmと7nmの製造プロセスの差もあります。

本来は起こり得ない結果に疑問を抱いた彼らは、ベンチマークアプリの起動を検知してその間だけ通常の限界領域を超えて動作させることで性能を良く見せる不正を行っているのではないかと検証を開始。結果、PCMarkを含む有名ベンチマークアプリを検出して動作を変えている痕跡が見つかり、試しにそれを回避する特別仕様のapkで同じテストを行ったところ、元のスコアから30%も低下した(=それだけの性能を盛っていた)とのこと。

同じOPPOのスマートフォンでもSnapdragon搭載機にはそのようなコードは見つからず、またMediaTekのSoCを搭載している別のメーカーの機種(Xperia XA1)でも同様のコードが確認されたことから、端末メーカーではなくMediaTekの細工ではないかというのが彼らの見立てです。

Source: AnandTech

筆者のひとこと
端末メーカーがこの手のチートを使って、SoCが同じなら横並びになってしまいがちな他社の同クラスの機種との性能差を演出するというのは度々繰り返されてきたことですが、SoCレベルでというのはなかなか。まあ、ベンチマークだけは一丁前だけど動作はひどいよね、というMediaTek製SoC搭載機も少なからずあり、個人的には「やっぱりあれはメーカーの経験値やチューニングの違いのレベルじゃないよね」とどこか納得してしまうところも……。

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