
ドコモ・au・ソフトバンク・楽天が利用する「5G」バンド(周波数帯)まとめ
2020年3月、いよいよドコモ、au、ソフトバンクの5Gサービスがスタートしました。また、楽天モバイルも5Gの早期実用化を表明しており、3キャリアに楽天を加えた4社に5G用の周波数帯が割り当てられています。
新しい通信方式が登場するとなれば、SIMフリー端末や他キャリア端末の利用などを考えると、マニアにとっては各社が使う周波数帯(バンド)は把握しておきたいところ。2020年4月現在、日本国内の通信キャリア各社に割り当てが完了している5G NRの周波数帯を整理しました。
「Sub6」と「ミリ波」
初期段階で5G用に割り当てられる周波数は、世界的に見ても「これまでモバイルネットワークに使われてこなかった周波数帯」からスタートする国・事業者が多数派です。6GHz未満の「Sub6」、数十GHzの「ミリ波」という2つに大別され、どちらにしても4Gまでに使われてきた周波数よりもずっと波長の短い電波を使ってスタートすることになります。
4Gで使われている周波数帯に5Gを共存させることができるDSS(ダイナミックスペクトラムシェアリング)という技術が導入されるまでは、Sub6とミリ波の2択でエリア整備が進められます。
電波の性質の違いから、エリア設計や端末のアンテナ設計の難易度なども変わってくるため、すべての端末が両方に対応するわけではなく、Sub6のみに対応する端末も少なくありません。このため、5Gが使える場所をエリアマップなどで探したい場合、自分が使っている機種の対応バンドを厳密に把握するとまでは行かなくても、「Sub6対応の機種」か「Sub6とミリ波対応の機種」かという大まかな仕様だけでも知っておくと良いでしょう。
日本で使われる5Gバンド
日本で割り当てが完了している5G用の周波数帯は、3.7GHz帯(n77/n78)、4.5GHz帯(n79)、28GHz帯(n257)です。これらを分割して4社に割り当てています。
補足すると、3GPPの規格としては3300MHz~4200MHzがn77、3300MHz~3800MHzがn78と定められており、n78はn77の周波数帯域に内包されています。海外の動向としては3.7GHz帯はn78で運用されるほうが多数派のようです。
各社が使う5Gバンド
NTTドコモ
NTTドコモには、3600MHz~3700MHz、4500MHz~4600MHz、27.4GHz~27.8GHzが割り当てられています。バンドとしては、n78/n79/n257を利用します。
au
au(KDDI・沖縄セルラー)には、3700MHz~3800MHz、4000MHz~4100MHz、27.8GHz~28.2GHzが割り当てられています。バンドとしては、n77/n78/n257を利用します。
ソフトバンク
ソフトバンクには、3900MHz~4000MHz、29.1GHz~29.5GHzが割り当てられています。バンドとしては、n77/n257を利用します。
楽天モバイル
楽天モバイルには、3800MHz~3900MHz、27.0GHz~27.4GHzが割り当てられています。バンドとしては、n77/n257を利用します。
Source: 総務省資料(※PDF)