
無効化できないAndroidアプリを無効化する方法(※要PC)
新しいスマートフォンを購入したら、まず何をしますか?私の場合は、必要なアプリをインストールして足していく前に、まず不要なプリインストールアプリを整理することが多いです。アプリが一番少ない時にやったほうが選別がラクですからね。
アンインストール=削除できるアプリは消して、削除できないアプリは無効化。無効化というのは「インストールはされているけれど使えないように眠らせておく」操作で、削除はできなくても無効化はできるアプリが結構あります。
そして、削除も無効化もできないアプリが最後に残ります。基本的には動作に必須のアプリ、消してしまうと悪影響がある最重要アプリがその扱いをされるのですが、まあ……「それ無効化しても良くない?」と思うものも中にはあります。
そんな時は、PCに接続してADB(Android Debug Bridge)という開発者向けのコマンドを使えば、端末上では無効化できなかったアプリも力技で無効化できてしまいます。ただし、中には本当に無効化すると動作に影響があるアプリもありますから、そのあたりの見極めができる上級者向けのテクニックです。あまりおすすめはしませんが、どうしても必要な人、リスクを理解できる人だけ続きを。
事前の準備
ADBコマンドを使った無効化作業にはPCが必要です。Macでもできますが、OSによってADB環境の構築方法は多少異なり、この章の内容はWindows向けです(次章で紹介するコマンド自体はMacでもLinuxでも同じです)。
ADBはあくまで開発者向けの機能なので、かつてはAndroid SDKのインストールなどが必須で、PC側の準備が色々と面倒でした。最近は(と言うほどもう最近でもないのですが)「15 seconds ADB Installer」という有志作成のとても便利なツールがあります。画面の指示に従ってポチポチ進めていけば、その名の通り15秒でADB環境が整う優れものです。XDA Developersという海外フォーラムで配布されています。
スマホ側でもひとつだけ準備が必要です。設定→開発者オプションの中にある「USBデバッグ」という項目をONにしておいてください。開発者オプションが設定メニューに表示されていない場合は、端末情報などの中から「ビルド番号」を探して連打すると開発者オプションを有効化できます。
補足すると、アプリの無効化作業が終わったら、セキュリティ上の弱点になるのでUSBデバッグは必ずOFFに戻すことを推奨します。金融・決済系のアプリなどはUSBデバッグがONになったままでは起動できないように作られているものもあるので注意。
ADBコマンドによるアプリの無効化方法
ADBを使う際の流れとしては、PCとAndroid端末をUSBケーブルで接続し、PCでコマンドプロンプトなどを起動。まず「adb shell」と入力し、スマートフォンの型番などが表示されたら接続成功です。
接続できない場合の理由は色々考えられますが、adb shellというコマンド自体に応答しない場合はPC側の環境構築に失敗、デバイスが見つからない場合はスマートフォン側の設定が抜けている場合が多いと思われます。
pm uninstall -k –user 0 (パッケージ名)
adb shellでアプリを無効化する際のコマンドは上記の通り。
なお、これはAndroid 7.0以降のコマンドで、それ以前のバージョンでは別のコマンドとなります。今から使う人はあまりいないかと思いますので、混乱を避けるためにここでは旧コマンドは例示しません。
やることはこれだけなのですが、前提として、無効化したいアプリを指定するために、「パッケージ名」といういわば真名のようなものを調べておく必要があります。
パッケージ名の調べ方
パッケージ名を調べる方法はいくつかあります。adb shell上で済ませるなら
pm list package
と打てば、端末に入っているアプリのパッケージ名がずらっと表示されます。ただし、ホーム画面などには出てこないようなシステムアプリも含めたものですし、そもそも我々が知っているアプリ名は表示されずパッケージ名だけが列挙されるので、これを見て無効化したいアプリのパッケージ名を知るのは難しいと思います。
そこで、Playストアで配布されている「Aplin」というアプリを使うと、いらないアプリのパッケージ名を簡単に調べられます。指定のワードで検索したり、(ADB以外では)無効化不可のアプリに絞り込んだりと色々な探し方ができて使いやすいのでオススメ。ここで出てきたパッケージ名を、先述のコマンド(pm uninstall~)に当てはめれば簡単に無効化できます。