「Galaxy A20」レビュー、冬モデル最安クラスの実力は?

ドコモ、au、UQ mobileから冬モデルとして発売された「Galaxy A20」を購入しました。定価で約2万円、フィーチャーフォンからの契約変更など割引の効く買い方ならもはや絶滅寸前の“1円端末”になることも少なくなかったこの機種。

冬モデルのキャリアスマホとしては最安クラスの機種ですが、どの程度使い物になるのか、安かろう悪かろうなんじゃないか、と少し気になったので買ってみました。さっそくレビューしていきたいと思います。

「Galaxy A20」ってどんな機種?


Galaxy A20はサムスン製のエントリーモデルで、ドコモ、au、UQ mobileから発売されています。約2万円の安価な機種で、画面解像度やCPU、メモリなど性能は控えめですが、防水・防塵仕様でおサイフケータイやラジスマ(radiko+FM)などの機能を充実させ、5.8インチ、幅71mmの扱いやすいサイズに収めました。3G停波に向けて各社が力を入れる「フィーチャーフォンからスマートフォンへの移行」をターゲットにした機種でもあります。

一応ベースとなっている海外向け機種はあるようですが(A10eまたはA20eという説が有力)、防水化やストラップホールの追加、FeliCa対応など日本仕様として手を加えられています。ちなみに、海外向けの同名機種(A20)は画面サイズからまったく違う別物です。


今回購入したのはドコモ版のSC-02M。カラーはレッドを選びました。

外観:プラ製ながら見栄えは悪くない、サイズ感は◎


まずは外観からチェックしていきましょう。前面には特にボタンなどはなく、水滴型ノッチを採用した「Infinity-V」ディスプレイが大部分を占めています。上位機種はパンチホール型のインカメラ配置や画面の左右がラウンドしたエッジスクリーンを採用しているので、前面だけを見るとあまりGalaxyらしくはないかも。

しかし、フロントパネルとフレームの隙間に溶け込ませた見栄えの良いデザインの受話口や、わずかに四辺を丸めて高級感を演出する2.5Dガラスなど、最廉価クラスの機種としては意外と凝った作りで安っぽさは感じさせません。


背面は樹脂製ですが、程よい光沢感で遠目にはガラスのようにも見え、悪くない質感です。FeliCaアンテナが中途半端な位置にあるのが見た目的にはやや気になりますが、下寄りに配置されているNote10+などと比べると少なくとも実用上使いにくい位置ではないだけ良い方かもしれません。


右側面には音量キーと電源キー。

左側面にはSIMカードトレイとストラップホール。

フレームは派手なメッキ調で、レッドだと少々オモチャっぽさが漂います。前面・背面は品のあるデザインなので「おや?」と思う部分ではあるものの、華はありますね。側面のキー配置は普通ですが、特筆すべきは左側面の下寄りに設けられたストラップホール。最近のスマートフォンでは珍しいですが、フィーチャーフォンからの移行ユーザーをメインターゲットのひとつにしている機種なので必要な機能だったのかも。Galaxy FeelやGalaxy Feel2からの流れを汲んでいるとも受け取れます。


上部にはイヤホンジャックもしっかり用意。

下部にはUSB Type-C端子とスピーカー。

2台持ちユーザーはもちろん、そうでなくとも最近はmicro USBの周辺機器が減ってきているので、エントリーモデルでもUSB Type-Cを積極的に採用してくれていることはそれなりにメリットがあることだと思います。

スペック・動作:割り切りが必要なスペック

Galaxy A20 SC-02Mのスペック表
SoCExynos 7884B
RAM3GB
ROM32GB
外部ストレージmicroSDXC(最大512GB)
画面サイズ5.8インチ TFT液晶
画面解像度1560×720(HD+)
バッテリー容量3000mAh
充電端子USB Type-C
OSAndroid 9
アウトカメラ約800万画素 F1.9
インカメラ約500万画素 F2.0
サイズ約150×71×8.4mm
重量約151g

処理性能から見ていくと、ローエンドのSoCにメモリ3GBということで最低限のスペック。電話アプリや設定アプリのような基本機能でも起動時にスプラッシュ画面が入る(=時間がかかっている)ことがあり、ブラウジングなどの動作も重め。「電話とメールとLINEしか使わない」など、使い方がはっきりしていてあまり使わない人向きだと思います。


(AnTuTu Benchmarkのスコア)

(Geekbench 5のスコア)

PCでもスマホでも、低スペック・低価格のローエンド機が「エントリーモデル」と呼ばれることがありますが、個人的にはこの言葉は半分正解で半分間違いだと思っています。「初めてスマホを使う人」(エントリーする人)にも色々いるのが当然で、さまざまな機能を試して積極的に活用していく人もいれば、やむを得ずスマートフォンに変えただけであくまでフィーチャーフォンと同じ使い方、連絡にしか使わない人もいるでしょう。後者なら価格第一で選んでも良いのですが、前者の「これから」の人はもう1万円だけ出してあげた方が幸せになれると思います。

ある程度割り切りが必要なクラスの基本性能だということは一旦置いておいて、スペックシートを隅々まで見ると意外と見どころはあります。たとえば、廉価機なのにIEEE 802.11acまで対応しているあたりは立派。Galaxyシリーズとしては珍しい液晶モデルという点はおそらくコスト上の都合と思われますが、焼き付きなどの心配がない分、この方が初心者向きで安心できる仕様とも言えます。

UI・機能:上位機種譲りの充実機能、おサイフケータイ対応はうれしい

Android 9世代のGalaxyシリーズに共通する「One UI」を採用していて、電話、ギャラリー、設定などサムスン製プリインストールアプリの多くが、画面の上端まで無理して指を伸ばさなくていいUIとなっていることが特徴。元々はS10+やNote10+のような大画面機の操作時の負担を減らすための設計ですが、小柄なA20にこれが組み合わさるとかなり無理の少ない操作ができ、片手操作も快適。はじめてスマートフォンを使う人にとっても「大きくて操作しづらい」という不満を軽減できるかもしれません。

上位機種譲りの独自機能も充実していて、FacebookなどのSNSアプリを複製して2アカウントの使い分けを可能にする「デュアルメッセンジャー」、画面を見ている間は一定時間操作がなくても画面を消さないようにする「スマートステイ」などが搭載されています。残念ながら、公衆無線LANなどをテザリングして複数台でシェアできる「Wi-Fi共有」は省略されていました。あれ、けっこう便利なんですけどね~。

このほか、やはり安価な機種でありながらしっかり日本仕様にローカライズされているというのがA20の良いところだと思います。おサイフケータイに対応しているのはもちろん、防水・防塵仕様ですし、最近少しずつ対応機種が増えてきている「ラジスマ」にも対応。

ラジスマとは、「radiko+FM」というアプリを使ってインターネットラジオとFM放送をシームレスに行き来できる機能です。使ってみると、スマートフォン・携帯電話にFMラジオ機能を求める層に、このUIで本当に訴求できるの?という若干の疑問が浮かんだのですが(※1)、便利そうな機能ではありますね。

(※1:タイムフリーとかエリアフリーとか、ファーストビューにあってもターゲット層には伝わらないと思いますし、一番馴染み深いであろう周波数を合わせて聞くチューナー画面は階層深すぎですし……)

カメラ:記録用としては十分、そこそこ使える


Galaxy A20のカメラは、アウトカメラもインカメラも1個だけの今時珍しいシンプル仕様。でも、本来スマホのカメラなんてそれで十分だったのもまた事実なんですよね。きっと「携帯のカメラは記録用」と割り切っている・それ以上を求めていない人から見たら、どれを見てもカメラにコストを注ぎ込んだ機種だらけな現状はちょっと不満なんじゃないかなーと思ったり。話が逸れましたが、Galaxy A20のカメラ性能をチェックしていきましょう。

(以下、作例はクリックして大きいサイズで見られます)


室内で撮影した写真。ノイズリダクションが強めなのか解像感は少々物足りませんが、スッキリした写りで発色は良いですね。


食べ物の写真。完全オートで撮影したら暗めになってしまいましたが、色味は悪くなく、十分おいしそうに撮れています。撮影時か撮影後に少し明るめにすると良いですね(画面輝度を自動調整にしていると撮影時には気付きにくいかも)。


エントリー機としては明るいレンズを採用しているおかげか、夜景もノイズは少なくそこそこ撮れます。白飛びしやすいので、画面内で一番明るい場所をタップしてから撮るのは必須。

総評:性能より機能重視なら価格以上の価値あり


基本性能に関してはあまり余裕はないため割り切りが必要で、使い方を把握した上でライトユーザーだと分かっている人向き。その一方で、USB Type-CにIEEE 802.11ac対応、防水、おサイフケータイなど、機能面の充実ぶりを見ると1万円~2万円クラスでは他にない充実ぶり。「おじいちゃん・おばあちゃんもLINEをできるように渡したい」とか「スマホは決済と電話とLINEだけ、あとは基本的に大画面のタブレットで済ませる」なんて利用スタイルならちょうどいい機種だと思います。

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