• HOME
  • コラム
  • KDDIの新型コロナウイルス対応に未来を感じた

KDDIの新型コロナウイルス対応に未来を感じた

世界各地で猛威を振るう新型コロナウイルスの影響を受けて、スペイン・バルセロナで開催予定だった「MWC 2020」や日本・横浜で開催予定だった「CP+ 2020」など、国内外で大型イベントの中止も相次いでいます。規模を問わず、人が集まるイベントは感染拡大を防ぐために中止・延期となるのはやむを得ないでしょうが、毎日のようにどこかから届く延期のお知らせを見ると「あーあ、これもなしか……」とは思うもの。そんな中、2月18日に発表されたKDDIのイベント中止のお知らせは「おお、なるほど!」と少し気持ちが明るくなる内容でした。

イベント中止のお知らせなんて本来ネガティブな内容ですが、これはある意味攻めのアプローチ。内容としては、毎年3月頃に開催されている「MUGENLABO DAY」というスタートアップ支援関連のイベントの中止告知で、ただ開催を取り止めるわけではないというのがポイント。人を実際に集めなければ感染拡大にはつながらないわけで、リアルイベントは止めるけれどバーチャルでやってしまおうというのです。


この「MUGENLABO DAY」はピッチイベントと呼ばれるもので、スタートアップ企業の社長などが登壇し、出資者(ここではKDDI)に対して自分たちの構想をプレゼンテーションして売り込む場です。これを今回は出資先のひとつでもある「cluster」というバーチャルイベントプラットフォーム上で行います。登壇者も観客もHTC VIVEやOculus RiftといったVRデバイスを装着して仮想空間で集まれば、本来の形とは少し異なるもののイベントを開催できるではないかというわけです。単に映像をストリーミング配信するのとは違って、観客の反応もリアルタイムに伝わる臨場感があります。

もちろん、すべてのイベントをバーチャルで完結させることは不可能です。MUGENLABO DAYの場合はイベントの形式も客層もこのようなテクノロジーと相性が良く、必要なプラットフォームを持つ会社との関係が既に構築されていて、さらに言えば1年前の開催時にも同様のバーチャルピッチイベントを実験的に行っていたという完璧な土壌が整っていたからこそできる芸当。それでも、テクノロジーの勝利というかただでは転ばないというか、実に鮮やかな手腕だと思います。

ところで、3月24日開催の「MUGENLABO DAY 2020」をバーチャルイベントにしなくてはならないとなると、3月開始と予告されている5G商用サービスのローンチイベントはどうなってしまうのかなあと少し心配(どの程度の規模の催しがあるかは不明ですが)。5G時代の幕開けを仮想空間で告げるというのも未来感があって悪くない気はしますけどね。

Source: KDDI

関連記事