eSIM&FeliCa対応の3.6インチ小型スマホ「Rakuten Mini」レビュー

楽天モバイル(MNO)の独自端末として発表された「Rakuten Mini」。正式サービスの開始までは「無料サポータープログラム」参加者しか買えないちょっとレアなスマートフォンですが、残念ながら私は無料サポータープログラムの対象地域在住ではありません。まさか、サービスエリアは広がったのに無料サポータープログラム第2弾の対象地域が広がらないとは……。


回線には正直あまり期待していないのでともかく、小型端末好きとしてRakuten Miniは触ってみたい!というわけで、無料サポータープログラム当選者の友人に頼んで端末だけ譲ってもらいました(※eSIMから物理SIMへの変更手続きを済ませた白ロム)。数日使ってみたのでさっそくレビューしたいと思います。

「Rakuten Mini」ってどんな機種?


Rakuten Miniは、楽天モバイルのMNOサービスとあわせて発表された自社ブランドのAndroidスマートフォン。3.6インチのディスプレイを搭載する小型端末で、IPX2の防滴仕様。FeliCaに対応し、おサイフケータイの各種サービスを利用できます。また、SIMカードスロットがないeSIM専用端末となっていることも特徴です。

端末価格は19,819円(税別)。当初アナウンスされていたナイトブラック/クールホワイトの2色のほか、4月以降の正式発売時には楽天のコーポレートカラーでもあるクリムゾンレッドが追加される予定です。


製造元は中国のTinno社。TinnoはODM製造のほか、子会社の「Wiko」ブランドでの製品展開も行っています。余談ですが、Rakuten Miniのパッケージ裏を見ると、輸入者の欄にWiko Japanの社名が記載されていました。楽天モバイルからの案内ではおそらく使われていませんが「C330」という型番があり、端末内の設定画面などで確認できます。

外観:ちょっと懐かしいコンパクトスマホ


前面のデザインは至ってシンプルで、16:9の画面と受話口、インカメラやセンサーがごく一般的な配置で並んでいます。今となってはかえって珍しいぐらいに「普通のスマホ」です。そのサイズを除いては。


本体のサイズは約106.2×53.4×8.6mm、厚みを除けば名刺やカードのような小ささ。最近の一般的なサイズのスマートフォン(Pixel 3a)と並ぶと親子のようです。


往年の名機、2011年のコンパクトスマホ「Xperia ray」と並んでもこのサイズ。最近は機種名にCompactと付くような機種でも5インチはある物が多いですが、Rakuten Miniは9年前の基準に当てはめてもミニと名乗って通用するぐらい小さいです。


画面は少しフロントパネルとのギャップが感じられたり、ホワイトモデルだとベゼルとの境界線に目立つ黒線があったりと一昔前の仕様。しかし、3.6インチでHDということは400ppi以上、小型端末にはオーバースペックなまでの高精細表示なのは何気にすごい。


背面はクセのない白色。しかし、光を当てると帯状に反射し、さり気なくトレンドに沿った技法も取り入れて仕上げられていることが分かります。中央には楽天の「R」ロゴが入り、少し上にFeliCaロゴ。このRはちょっと主張強めですかね、これを除けばすごくシンプルなデザインなのですが……。


音量キーと電源キーは右側に。


フレームは樹脂製で、メッキ加工が施されています。ちょっとチープですが、まあ実際安いので良しとしましょう。


底面にはスピーカーとUSB Type-C端子。2万円クラスの機種でもUSB Type-C端子が当たり前になってきたのは嬉しい。


正面から見て右下の角にはなんと、絶滅寸前のストラップホールが用意されています。約79gと軽量なので首からさげても疲れにくそうですね。

サードパーティー製のケースは現時点ではほぼ無いので、必要な方は純正ケースをあわせて購入すると良いでしょう。純正ケースについては以下の記事で。

スペック・動作:最低限使える程度

Rakuten Miniのスペック表
SoCSnapdragon 439
RAM3GB
ROM32GB
外部ストレージ×
画面サイズ3.6インチ
画面解像度1280×720(HD)
バッテリー容量1250mAh
充電端子USB Type-C
OSAndroid 9
アウトカメラ約1600万画素
インカメラ約500万画素
サイズ約106.2x53.4x8.6mm
重量約79g

これだけ小型軽量な端末なので、スペックはそれなりに削ぎ落とされています。正直、MNO参入にあわせて投入する目玉機種としてはおかしな方向に尖りすぎというか、どこを狙っているのかよく分からない気も……。


SoCやメモリはともかく、内蔵ストレージ32GBでmicroSD非対応は厳しい。サイズ的には音楽プレイヤーとして良いかもと一瞬思いましたが、ストリーミング再生かつ大容量プランを活かして事前ダウンロードを一切しないような使い方でないと厳しそうです。

バッテリー容量も気になるところ。この容量自体は端末のサイズを考えると普通だと思いますが、新規参入のMNOである以上どうしても最初は電波状況の悪いところも多々出てくるでしょうし、自社エリアとauローミングエリアを行き来する仕様でもあるので、通信周りの電池消費が目立ちやすい小容量の端末を初手で投入してしまうとネガティブな部分が目に付きやすくなってしまうのではないでしょうか。楽天回線は試せていないので実際のところは分かりませんが、ちょっと心配。


スペックの参考にベンチマークアプリでの計測結果を載せておきたいところですが、AnTuTu Benchmarkを完走できないというまさかの展開。3回ほど試してみましたが途中で真っ白に。画面解像度も低いせいか、実動作は決して使い物にならないほど遅いというわけではありません。

UI:Palm Phone似のホーム画面以外は普通


ホームアプリは小型端末に最適化された独自のもの。縦スクロールで7個ずつアプリが表示され、スムーズなアニメーションで悪くない操作感です。ドロワーはなく、右側にウィジェットを配置できる別画面があり、左側には楽天Infoseekニュースのヘッドラインが並びます。

このどことなく既視感のあるホームアプリのせいで発表当時に一部で憶測が流れていましたが、Rakuten Miniと「Palm Phone」は無関係。あちらはもっと小さいですし、製造もTinnoではなくTCLです。

ホーム画面以外は至って普通のAndroid。


目立たない部分でも細かいカスタマイズは加えられていて、便利そうだなと思ったのが「テザリングアイコン」。ホーム画面からワンタップでテザリングを開始できるので真新しい楽天回線を無制限・無料で使い倒したい無料サポーターの皆様は覚えておくと便利な機能でしょう。確認のポップアップすらない潔い仕様です。

機能:eSIMやFeliCaなど見どころ多数

eSIM専用端末という点は特筆すべき点。Apple Watchやワンナンバーフォン、キッズケータイなどの特殊端末ではなく、普通のスマートフォンでeSIMのみに対応するというのは国内では初の試みで、SIMロックもかかっていないので色々遊べます。詳しくは以下の記事で。

そして、FeliCa・おサイフケータイ対応の小型端末というのは長年待望されていたものでした。5インチ前後まで行けばいくつかありましたが、3インチ台となると2012年発売のXperia SXあたりまで遡らないとこれほど身軽なFeliCa対応機はないかもしれません。ただ、2020年のスマートフォンとして生体認証なしはやや受け入れがたく、決済用途で期待する人も多いであろう機種と考えると惜しいところです。

使ってみて意外だったのは、安価な小型機ということであまり期待していなかったカメラがそこそこ綺麗。意識せずポケットに入れておけるサイズでこれだけ写るなら、シャッターチャンスを逃すことは減りそうです。

以下、作例はクリックすると大きいサイズで見られます。

まとめ:決済用、テザリング用などに良いかも


だいぶ使い手を選ぶニッチな機種で「えっ、MNOとして最初に出す独自端末がこれ……?」とやや不安にはなるものの、マニア的視点では面白く、遊べる端末なのでまずは発売してくれたことに感謝。

メインで使うスマートフォンにするのは厳しいですが、「通話+おサイフケータイ用」として2台持ちしてきたフィーチャーフォンの代わりに使ったり、Spotifyなどの音楽ストリーミングサービスとワイヤレスイヤホンを組み合わせて小型の音楽プレイヤーとして使ったり、無料サポータープログラム当選者の方なら実質無制限のデータ容量を活かしてルーター代わりにしたりと色々な使い方が考えられます。ソフトバンク網以外ならそこそこ使える対応バンドなのでこれから増えていくであろうeSIMを色々入れて遊ぶのも面白いでしょう。


▼楽天モバイル(MNO)で選べるほかの機種もレビューしています。お時間がおありでしたらぜひご覧ください。

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