
【スマホ用語辞典:第42回】Bluetoothの音声コーデック「aptX」のバリエーション
Bluetoothオーディオ製品の対応コーデックとしてよく目にする「aptX」は、Qualcommのオーディオチップに搭載されるコーデックで、元をたどると同社が買収したCSR社の技術です。
aptXコーデックそのものはプロユースだった時代を含めると20年以上の歴史がありますが、ワイヤレスオーディオ市場が活発化した近年では、目的別の派生コーデックも誕生しました。
aptX自体、Bluetoothオーディオ(A2DPプロファイル)の標準コーデックである「SBC」よりも高音質なコーデックと位置付けられていましたが、音楽ストリーミングサービスの普及などによってBluetoothの使い勝手とそこそこの音質を両立できる製品の需要が高まったことなどを受けて、より音質重視の「aptX HD」というコーデックが開発されました。
aptX HDとは別の方向性で、ワイヤレスオーディオにはつきものの遅延を減らすことを目標に開発されたのが「aptX LL」(Low Latency)。そして、aptX HD相当の音質とaptX LL相当の低遅延を併せ持つ最新コーデックが「aptX Adaptive」です。
いずれのコーデックも、利用するにはスマートフォンなどの再生機器とイヤホンなどのBluetoothオーディオ機器の両方が対応している必要があります。
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