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ThinkPadのキーボードが付いた2in1タブレット「ThinkPad X1 Tablet(第3世代)」レビュー

※今回は、レノボ・ジャパン様より実機をお借りしてレビュー記事を執筆しております。

ThinkPadの中でもプレミアムモバイルPCと位置付けられる高級機種が揃うX1シリーズ。私は以前、X1 CarbonやX1 Yogaを購入して愛用していました。

そして先日、憧れの最上位機種「ThinkPad X1 Extreme」をお借りして使わせていただいたのですが、ここまで来たらもうひとつのX1である「ThinkPad X1 Tablet」も使ってみたくなってきました。というわけで、ご厚意に甘えて今度はX1 Tabletを試用させていただきました。

「ThinkPad X1 Tablet」ってどんな機種?


ThinkPad X1 Tabletは、キーボードを取り外しでタブレットとしても利用できる2in1タイプのPCです。今回試用した製品は第3世代にあたる2018年モデルで、3:2の13インチ液晶を搭載し、4096段階の筆圧検知に対応するThinkPad Pen Proも使えます。Windows Hello対応の指紋センサーを搭載し、オプションでIRカメラも選択可能。重量はタブレット単体で約890g、キーボード込みで約1.27kgです。

なお、執筆時点ではすでに2018年モデルは販売終了しており、次期モデルの登場が待たれます。

Surfaceのようなキックスタンド付き2in1スタイル


まずは外観からチェックしていきましょう。前面を見るとごく普通のタブレット。右側に指紋センサーがあり、見えにくいかもしれませんが、左右のベゼルの下寄りにステレオスピーカーが搭載されています。


裏返すと……これはThinkPadだ!黒色のThinkPadロゴやカラー印刷のX1ロゴが入る2018年モデル共通のデザインとなっています。


第2世代(2017年モデル)までとはキックスタンドの開閉方向が変わり、Surfaceシリーズをはじめとした2in1タブレットでは一般的な形状になりました。


ThinkPadらしい180度開閉は構造上厳しいですが、かなりの角度までスタンドを開けます。ペンでイラストを描くにはちょうど良さそうです。もし180度開いた状態で使いたい場合はスタンドを閉じて本体とキーボードを平らに置けば同じことができます。


キーボードカバー式の2in1 PCは、ラップトップと比べると使用時に奥行きを取ってしまうのが弱点。新幹線のテーブルのような狭い場所、あるいは膝上に置いて使いたいときなどは、タッチ入力と使い分けると良いでしょう。Windows 10のソフトウェアキーボードはそれなりに使えます。


右側面には電源キーと音量キーがあり、左側面にUSB Type-C端子が2つあります。底面にはキーボードカバーを接続するためのPOGOピン。キーボードは平らな状態にして使うこともできます。


見た目はよくある2in1タブレットですが、やはりThinkPadを名乗るからにはキーボードが気になるところ。キーストロークは浅めで「ThinkPadらしい打ち心地」とは言えないまでも、配列は馴染みのあるものですし、トラックポイントがあるのは操作感こそ違えどやはり嬉しいですね。ちなみにこのキーボード、意外にもバックライトが付いています。

2in1タブレットとしてはごく一般的な形状ですが、キーボードカバーを閉じた際のラップトップかと思うような一体感、しっかりした作りにはThinkPadらしさを感じました。

第2世代までのX1 Tabletとは別物


同じX1 Tabletでも、第2世代までと今回紹介している第3世代はほぼ別物。姿は似ているものの、超低電圧版のYプロセッサを搭載し携帯性を重視した第2世代までのX1 Tabletに対し、第3世代は低電圧版のUプロセッサを搭載してX1 CarbonやX1 Yogaと並ぶ性能を手にしています。ディスプレイも3000×2000に高解像度化されました。3:2のアスペクト比は通常のラップトップにはいまやあまりないのでちょっと羨ましい。縦に長い分Webサイトや書類を見やすいです。

第2世代は本体のみで約767g、キーボード込みで1.07kgとX1 Carbonよりも軽く、Yプロセッサなのでそれなりに電池も持つという、必ずしも2in1スタイルにこだわらない人にとっても実は軽量モバイルPCとして選ぶ価値がある仕様でした。これに対して、第3世代はキーボード込みで考えると1.3kg近く、単に持ち運びに適したモバイルPCが欲しいなら素直にX1 Carbonを選んだ方が良いでしょう。


つまり第3世代のX1 Tabletは、「3:2液晶で軽くて省電力なThinkPadが欲しい人」にも刺さるかもしれないポジションを捨て、「本当に2in1タブレットが必要な人」のための物として純化された製品です。軽さを優先しすぎずにX1シリーズらしいパフォーマンスを手に入れ、高解像度ディスプレイとスタイラスペンを必要とするクリエイター、手軽に画面を見せやすいタブレット形態に利点を感じる職種のビジネスマンなど、ThinkPad基準のパワフルな2in1タブレットを求める人々にとっては他に代えがたい機種となるでしょう。

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