
「10月1日にMNOとしてのサービスを開始した」と言い張る楽天モバイル
10月1日0:00から、いよいよ“第4のキャリア”楽天モバイルを無料で試せる「無料サポータープログラム」……の参加者募集が始まりました。
良く言ってもプレサービス、悪く言えばベータ版(フタを開けてみるとアルファ版だった、というオチもありえますが)のようなものですが、彼らは頑なに「ベータ版やプレサービスではない」「サービス開始が遅れたわけではない」と言い、「スケジュールに間に合わなかったわけじゃなくて、念には念を入れて慎重にサービスを開始させただけだよ」という主張を繰り返しています。
もはや、ご自慢の仮想化アピールしかしないことと並んでテンプレ化してきているので不信感を通り越して滑稽なレベルですが、無料サポータープログラムの募集が始まった今日、こんな発表がありました。
10月1日にMNOとしてのサービスを開始した……!?
楽天モバイル、全国の総合通信局等から特定無線局の包括免許の取得を完了 -国内全域で基地局からの電波の発射が可能に-(楽天モバイルのプレスリリース)
これ自体は、開始当初のエリアとなる3都市以外でも、全国でLTEサービスの展開に必要な免許の取得が完了したというまっとうな喜ばしいニュースです。9月24日に交付された九州地方の包括免許で全国分が揃ったとか。
ただ、注目は3段落目のこの一文。
楽天モバイルは本日10月1日より、移動体通信事業者(Mobile Network Operator)としてのサービスを開始しています。
なんだって……?
10月1日時点ではベータテスターの募集を始めただけに過ぎず、実際に利用している一般ユーザーは1人たりともいるわけがないのにサービス開始らしいです。すごいですね。
各Webメデイア(商業媒体)を見ても、今日から“サービス開始”の楽天モバイルを実際に使ってみたような記事はありませんでしたから、おそらく一般ユーザーはおろかプレス向けにも開かれていないのでしょう。自称サービス開始日の今日、楽天モバイルを体験できている人間がいるとすれば、それは楽天関係者だけでは?
たびたび繰り返される順調アピールの中でも、さすがに無理があるだろうと鼻で笑ってしまうプレスリリースでした。
本当の「ベータ版」開始日は2週間後?

先日公開されたエリアマップらしきものには「2019年10月13日時点の予測」と書き添えられていました。無料サポータープログラムの募集期間は10月7日の朝まで、そこから抽選と本申し込みがあって、SIMカードの発送……と考えると、無料サポーターの方々が実際に使い始める時期はちょうどそれぐらいになりそうです。
実質的な開始日を基準にエリアを公開しているのは一理ありますが(あれがエリアを公開したと言えるような代物かはさておき)、オフィシャルなサービス開始日は10月1日だそうですからねぇ。
なぜ13日時点のエリア、それも“予測”を公開したのだろう……と考えると、楽天モバイル回線のSIMカードが世に出回るギリギリの直前まで突貫工事をしていて、それもどこまで間に合うか確約できないレベルの遅れがあるのを必死に隠しながら悪あがきしているんじゃないか……?とどうしても思ってしまいます。
