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デイトナの電動アシストミニベロ「DE01X」「DE03」に試乗した感想

9月28日~29日にLORO馬車道さんで開催されていた試乗会で、デイトナの電動アシスト自転車「DE01X」と「DE03」に試乗させてもらいました。その感想を個人的メモもかねて書き残しておきたいと思います。

そもそもデイトナって?


デイトナは元々、オートバイのアクセサリーパーツを手掛けている日本のメーカーです。わたしもデイトナ製品にはお世話になっていたので、「あのデイトナと同じなのか!」と知ったときには驚きました。

デイトナ社内の自転車好きが集まって「Daytona PotteringBike」という電動アシスト自転車ブランドができ、最初の製品を発売したのが2015年。折りたたみ自転車の「DE01」という車種に始まり、同じDE01シリーズの上位車種として「DE01S」と「DE01X」、クロスバイクの「DE02」、折りたたみ式ではないミニベロの「DE03」をこれまでに発売しています。

今回の試乗会ではDE01S、DE01X、DE03の3台が用意されていました。個人的に一番興味があったのはDE03で、電動らしからぬ雰囲気に惹かれるところがあります。そして、「Daytona PotteringBikeは普通の電アシか、それともe-bikeか」という私の中での疑問のきっかけになっていた上位モデルのDE01Xにも乗ってみることにしました。

105×電アシのフォールディングバイク「DE01X」


DE01Xという車種は、カジュアル路線だったDE01シリーズ共通のフレームに、油圧ディスクブレーキとロードバイクのコンポーネントをぶち込んだ上位モデルです。お値段はベースモデルから9万円アップの23.8万円(税別)。

仕様を見ると高性能志向でなかなか良さそうというか、構成的にも価格的にもe-bikeの領域に踏み込んでいるのではないかと思わず期待してしまうマシンですが、個人的には正直あまりピンと来ませんでした。このフレームに本格スポーツは荷が重いんじゃないかな……ということに始まり、細部を見てしまうとどうしても「この値段、このクラスのマシンを買うならやっぱ自転車メーカーだな」という感想(ごめんなさい)。


決して走らない自転車ではないんですよ。むしろフレームはそのままでこれだけキャラクターを大転換していることを考えれば十分頑張っていると思います。でも「ミニベロ好きが最安モデルのフレームから組み上げた魔改造マシン」感が拭えず、(そういう魔改造マシンはむしろ大好きなのですが)製品としての完成度では劣る印象でした。

ちなみに、公式サイトの画像ではリアディレイラーが旧型の105になっていますが、最近試乗車として入ってきたばかりだという現車は、現行105のリアディレイラー(RD-R7000)をTiagraの10速フラットバー用シフター(SL-4700)で引くというまさに魔改造マシンばりの謎構成。SL-RS700じゃダメだったのかな……?

後述のように、Daytona PotteringBikeには「アシストに見えないアシスト自転車」というコンセプトがあるのですが、これはカジュアル路線のモデルでは輝く一方で、DE01Xのようなクラスになると「e-bikeみたいだけどなんか違う」という物足りなさ、ギャップが生まれてしまうのかなあという印象です。

雰囲気とコンセプトが最高にマッチした電アシミニベロ「DE03」


で、本題のDE03。これね……すごく良いですよ。Daytona PotteringBikeのコンセプトとこの車種が持つ雰囲気がとにかくマッチしていて、電動であることを過度に主張せず、雰囲気の良い普通のミニベロに乗っているつもりで楽しめる、そんな自転車です。


ホリゾンタルフレームに20インチ、そして良い色のレザーパーツ。ミニベロ好きとしては愛でたくなるかわいさですが、外観を眺めていると電動アシストだということをつい忘れそう。ちなみに、いかにもクロモリっぽい見た目ですが実はアルミ。バッテリー込みで16.2kgなので割と軽い方です。


実はバッテリーはリアのレザーバッグに隠されていて、ドライブユニットはリアハブに内蔵。制御ユニットもBB付近に隠されているので目立たないというわけです。これはDE01シリーズもDE02も同じで、「アシストに見えないアシスト自転車」というのがDaytona PotteringBikeのコンセプト。


眺めているときだけではなく乗っているときも電動部分を意識させない潔さが美点です。ハンドル周りにごちゃごちゃした画面やボタンは一切なく、なんだか日常の喧騒から解放されて気楽にポタリングできそうな感じ……最高にごちゃごちゃしたe-bikeを好き好んで乗っている人が言うようなことではありませんが。

視覚的には電動部分の存在感はありませんし、アシスト機能もON/OFFだけでモード設定などはない単純なものです。しかしアシストが弱いわけでは決してなく、それでいて静か。同じリアドライブでも一般的なシティサイクルのものと比べれば立ち上がりが自然で、「意識しないけれど実はしっかりアシストされている」というかなり気持ち良く走れるチューニングです。

増税前に買っちゃおうかなと危うく思ってしまいそうなぐらいDE03のキャラクターに惚れ込んでしまいましたが、コンポーネントのチープさは気になるところ。パキパキと大きな音を立てるマイクロシフトの変速機が雰囲気ぶち壊しですし、8速で11-30Tは……。クランク、ペダル、チェーンリングあたりもちょっと野暮ったい感じ。あと、デカールが全体的に垢抜けないですね。

もしDE03を買うなら、長く突き出たコラムを切って、シングルスピードにして、デカールを全部剥がして……あ~、雰囲気最高だろうなぁ。

(番外編)“モバイル変身自転車”こと「iruka」


本題からは外れますが、ミニベロ・フォールディングバイク好きとしてめちゃくちゃ面白かったのでこの自転車の話もさせてください。実は今回の試乗会はデイトナとirukaの合同試乗会だったのです。もともと自転車畑ではない人が、自分の理想の自転車を作り上げたという意味ではこの2つのブランドは似ているのかもしれませんね。

irukaは18インチ内装8段の折りたたみ自転車で、珍しい片持ちフォークを採用しながら剛性を上げる工夫をしていたり、Bromptonのように後輪をくるっと畳んで“おすわり”状態にできたり、折りたたんだ状態で前輪と後輪が同軸にくるのでまっすぐ楽に押せたり、積載のためのアクセサリーにこだわっていたり……などなど、とにかくギミックが凝っています。


前々から存在は知っていたものの「変わった形の自転車だなあ、クセが強そう……」と思っていたのですが、乗ってみると真ん中に大きな穴が空いたフレームや片持ちフォークのこと、そもそもこれが20インチではなく18インチであることなど忘れてしまうほどによく走ります。見た目もすごいけれど走りや機能性もすごい、不思議な魅力のある自転車でした。

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