「WF-1000XM3」レビュー、音質とノイズキャンセリングで選ぶフルワイヤレスイヤホン

2019年7月に発売された、ソニーのフルワイヤレスイヤホン「WF-1000XM3」。9月現在も品薄が続いているほど人気のようです。

わたしはネックバンド型の「WI-1000X」を愛用していたので、WH(オーバーヘッド型ヘッドホン)とWFばかりモデルチェンジしてWIは置き去りにされる状況を嘆きつつ(※1)、たまたま家電量販店を覗いたらちょうど再入荷していたWF-1000XM3が気になって買ってしまいました。そんなわけで、3週間ほど使ってみた結果を踏まえてレビューしたいと思います。

(※1……この記事を書いている間に海外で「WI-1000XM2」が発表されましたね、どうしようかな……)


WH、WF、WIの「1000X 3兄弟」は、ワイヤレスとは思えないサウンドが魅力。その点に関してはWFも初代から完成されていましたが、WF-1000Xには通信が安定しないというワイヤレスイヤホンとしてはあまりにも大きな欠点がありました。アップデートで多少は改善されましたが、ソフトウェアだけでできることにはやはり限界があります。また、1000Xシリーズのもうひとつの特徴であるノイズキャンセリングも、WHやWFには劣るものでした。

そんな弱点を克服した、完成度の高い後継機がWF-1000XM3。なぜ2代目なのにXM3?というと、どうやらWHと揃えたようです。でも、後発の新型WIはXM2なんですよね……ソニーのネーミング、ナンバリングセンスはよく分かりません。名前はさておき、その性能は人気の高さにも頷けるものでした。

特にノイズキャンセリング性能の向上ぶりには驚き。WI-1000Xより少し弱いか同等か……という高いレベルで、これをフルワイヤレスで使えるのは便利です。


Qualcommの「TWS Plus」は使わず独自方式とのことですが、親機・子機のリレー方式ではなく左右それぞれがスマートフォンなどに繋がります。これによって、(NFMIなどを採用しない限り)リレー方式につきまとう「人間の頭が障害物となり、左右間の通信が安定しない」という問題から解放され、通信の安定性はだいぶ上がりました。

ただ、WF-1000Xよりは断然安定していますが、他社のフルワイヤレスイヤホンも体験している人は感動しないと思います。というより、一定以上の価格帯の現行機種全体で見れば、決してまだ安定性が高い部類の機種とは言えません。普通に使えるレベルにようやく達した、という印象。


使ってみて驚いたのが電池持ち、正確には充電ケースも含めた1回の充電で使える時間の長さです。主に電車内で1日2時間程度、ノイズキャンセリングONで使っているのですが、平日2週間、つまり10日間は充電なしで運用できました。あ、ケースの充電端子がUSB Type-Cになったのも良いですね。

また、イヤホンの内側にセンサーがあって、装着されているか否かを判断し、片耳だけでも外すと自動で音楽を一時停止してくれます。作業を中断して席を立つ時にはイヤホンを外して上向きに置いておくだけで良いので楽です。

ただ、おそらく照度か何かで判定しているのか、外したイヤホンをポケットに入れたり手に握ったりしていると一時停止されないので、たとえば「コンビニのレジでイヤホンを外す」なんて場面では使えません。そこは、アンビエントサウンドモード(外音取り込み)と使い分けると良いでしょう。


大幅に進化した機種で「購入の価値あり」ですが、まだ手放しに褒められる機種というわけではありません。対応コーデックがSBCとAACだけというのはソニーらしくないなあと思いますし、見た目重視で操作性の悪いタッチセンサーや音量設定(※2)、ケース側の電池残量の分かりにくさなんかは悪い意味でソニーらしいなあと思います。

(※2……スマホ側ではなくイヤホン側の音量設定は、アプリ内の少し奥まったメニューに隠れています)


総評としては、接続安定性や操作性に課題は残っていますが、音質とノイズキャンセリング、電池持ちなどで選ぶならおすすめできるフルワイヤレスイヤホンです。まだまだ品薄なので、買える時に迷わずゲットしておきましょう。

「WF-1000XM3」をAmazonで見る

USB Type-CになったAndroidウォークマン「NW-A100」発表、40周年記念モデルも

TREKが2020年モデル「Allant+ 8」を発表!BOSCHの新型ユニットを初搭載

関連記事

  1. WF-1000XM3の「ケースの電池残量」がアプ…

    以前レビューしたソニーのフルワイヤレスイヤホン「WF-1000XM3」。その…

  2. ノイズキャンセリング機能がついた「AirPods…

    Appleの完全ワイヤレスイヤホン「AirPods」の上位モデル、「AirP…

  3. 【スマホ用語辞典:第78回】ヒアラブルデバイスっ…

    スマートウォッチやリストバンド型活動量計など、身につけて使うタイプのスマート…

  4. Pixel 3a

    Pixel 3よりいいかも……?侮れない廉価版「…

    Googleの自社ブランドスマートフォン「Pixel」シリーズは、かつてAn…

  5. ワイヤレスでタッチ操作もできるモバイルモニター「…

    ワイヤレス接続やタッチ操作に対応したモバイルモニター「AirView」が、ク…

  6. Apple製品をまとめて充電できてモバイルバッテ…

    最大4台のApple製品をまとめて充電できるオールインワン充電器「Watts…

  7. Osmo Pocket似の「Capture Po…

    クラウドファンディングサイト「Kickstarter」に、スタビライザー搭載…

  8. 「Google Nest Mini」レビュー、壁…

    早いもので、2017年10月にGoogleのスマートスピーカー「Google…

PAGE TOP