
5Gの「プレサービス」ってなに?正式サービスとの違い、開始時期などをおさらい
docomo、au、SoftBankの3キャリアともに、2020年春には次世代通信規格「5G」を使ったサービスを開始する予定ですが、その前に3社とも「プレサービス」なるものを行うと発表されています。正式サービス(商用サービス)の前段階だということは名前からも想像がつきます。しかし、実際にプレサービスで何ができるのか、正式サービスと何が違うのかはあまりピンと来ない人が多いのではないでしょうか。
各社のプレサービス予定



まず、正式サービスの開始時期はいずれも「2020年春」と予告されています。docomoは「ラグビーワールドカップ2019」に合わせて9月20日から、auも2019年秋にプレサービスを開始する予定。SoftBankは7月26日~28日に「FUJI ROCK FESTIVAL ’19」で最初のプレサービスを実施しました。

ユーザーが契約したり端末を買ったりできるのは来春から
プレサービスの内容は各社で違いますが、共通して言えるのは「プレサービスの時点で5G回線を契約したり、端末を買ったりはできない」ということです。auのプレサービスは内容が発表されていないので不明ですが、7月に実施されたSoftBankの最初のプレサービスでは、シャープとソニーモバイル製の試作端末が使われています。9月から始まるdocomoのプレサービスも、プレスリリースの中に「今回使用する5G端末については、一般販売いたしません」という一文があります。
特定の利用シーンで5Gのメリットを体験できる
そんなわけで、基本的には5G端末を貸し出して(あるいはVRなど、直接5G端末に触れるわけではない形で)、高速な5G通信によって実現される未来のサービスを体験してもらう、といった内容になるでしょう。普段のスマホの使い方でというよりは、決まった場所、決まった使い方での体験になります。docomoの場合ならラグビーの多視点ライブビューイング、SoftBankの場合はライブのVR視聴でした。
「ユーザー参加型の実証実験」と考えると納得できるかも
情報を整理すると、あくまで5Gを日常的に使えるのは2020年春からで、一足先にその力の一部を体験できるのがプレサービスです。商用サービスに近いものをイメージするよりは、「ユーザー参加型の実証実験」というぐらいの規模感ですね。とはいえ貴重な機会ではあり、今後の動向に注目です。